第弐夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「シンプルかつ率直に……なんか用ですのん?」

紫「驚かないのねぇ。玄関開けていきなり生首で現れたのに」

福太郎「うちの隣にリアルスプラッタなる人がおるんで……ほんでなんですの?」

紫「暇だから遊びに来たのよ。よいしょっと」

亘理『自由っすねぇ』

紫「普通よ普通。ということで遊びましょ」

福太郎「おやすみ」

紫「なんでよ?!」

福太郎「夜勤明けで眠たいんです。こんな時間に帰ってきとるんやから察してください」

紫「眠気の境界をいじって眠れなくしましょうか?」

福太郎「「眠らなくていい」と「眠れなく」は全然別もんですやん」

紫「細かいわね……。」

福太郎「我が身が大事なんで……ほな、おやすみなさい」

紫「はーい、おやすみー。じゃないわよっ!」

福太郎「すっきーが相手しますんで……」

すっきー『私っすか?!』

福太郎「zzz…」

すっきー『もう寝てるし?!』

紫「……」

すっきー『な、なにか?』

紫「あなた……私とキャラかぶってない?」

福太郎「それはないやろ」

紫「なんで起きてまでツッコミいれてるのよ!」

福太郎「俺にも譲れんもんがあるんです」

紫「どーいう意味よ!」

福太郎「いうてええんですか?」

紫「……いわなくていいわ。」

すっきー『なんで紫さんは落ち込んでるんスか?』

福太郎「さぁ、聞いてみたら?」

すっきー『あのー、なんで落ち込んでるんスか?』

紫「どうせ私のことババァとかいうんでしょ!ひっこ抜くわよ!」

すっきー『わけの分からないキレられ方されたっス。しかも何か引っこ抜かれるらしいからこれ以上、聞くのは怖いっす。』

福太郎「zzz……」

すっきー『やらせといて寝ないでくださいっす!』

福太郎「んー……遊ぶってなにするんです?」

紫「なにかしてよ」

福太郎「なかなかの無茶振りやなぁ……ほな、ゲームでもします?」

紫「いいわよ。」

福太郎「ほな……ストファイから……」



~一時間後~


紫「……」

すっきー『あーあ、すねちゃってベッドで不貞寝しちゃってるっスよ』

福太郎「そんなこといわれてもなぁ……めちゃくちゃハンデつけたらつけたで怒るし、接待プレイしたらしたらでも怒るし、かというて本気だしたら軽くパーフェクトになってまうし……どないせいと?」

すっきー『格ゲーがまずかったんじゃないっすか?』

福太郎「格ゲーかRPGしかないし……」

紫「こんなの認めないわよ!」

福太郎「まぁ、ゲームでは勝てても総合的にはなんもかんも負けとるし……認めんでもええですよ。ホンマに」

紫「情けをかけてるつもりかしらっ!」

福太郎「えぇ……ホンマの気持ちで応えたのに……」

すっきー『いや、結構嫌味っぽかったっすよ』

福太郎「んっ、ほんなら……すんません。」

紫「きぃー!覚えてなさいよ!次は絶対にケッチョンケッチョンにしてやるんだから!」
スッ……ひゅん!

福太郎「……なんやったんやろ」

すっきー『本当にただ遊びに来てただけじゃないっすか?』
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