ｰ福太郎の部屋ｰ

悠「まいど」

福太郎「らっしゃい」

悠「桂三枝風に」

福太郎「新婚さん、いらっしゃ～い!」

悠「さすが福ちゃん」

クロ「なんの儀式だよ」

悠「入浴の儀だよ」

クロ「風呂入りに来たのかよ!っていうか、風呂入るとき毎回そんなことしてんのか!」

福太郎「あれが二連ツッコミやで」

メリー「ほー」

悠「まぁ、風呂は入らないけどな」

クロ「うぜぇ」

悠「まったくウザくない人間なんていやしないよ、絶対に」

クロ「なんなんだよお前」

悠「ナンじゃないよ」

クロ「あぁ、めんどくせぇなぁ!」

悠「……」

クロ「黙るなよッ!」

悠「口開くと怒るし、口閉じても怒るどうなってんだよ」

福太郎「ツンデレやねん」

悠「それ聞いただけでにやにやしそうになるのが不思議だな」

クロ「お前の脳みそ汚泥でも詰まってんのか?」

悠「腐ったタマネギペーストといわれたことはある」

福太郎「どっちもとてつもない悪臭漂わせてそうやね」

悠「おれは柑橘系の香りと血なまぐさいで有名だぞ」

メリー「全然いい香りじゃなさそう」

福太郎「好きもんにはええんちゃう?」

クロ「気持ち悪いよ」

悠「悪くないよ、気持ちいいよ!」

クロ「何がだよ!」

悠「えっ、そりゃ…………」

クロ「……」

メリー「……」

福太郎「……」

悠「……」

クロ「考えせずに口開けんな」

悠「考えてるよ。晩飯なに食おうかとか」

クロ「奥歯でアルミホイルかみしめてろ!」

福太郎「んっ……なんか奥歯があわあわしてくる」

悠「おぞましいこという雌犬だな」

クロ「そのいい方やめろ。前歯を牢屋みたいにシテやろうか」

悠「おれのチャームポイントを破壊しようとするなよ」

福太郎「チャームポイントなんや」

悠「にっ」

クロ「はぁ……」

悠「ゴミを見る目で見んなよ。なんだ、その溜息」

福太郎「まぁまぁ、ええやん」

悠「そっか!」

クロ「コイツが何考えて生きてるのかマジで分かんねぇ……」

すっきー『多分聞いても人生の何分間かが無駄になるだけっすよ』

悠「なんかいま誰かに馬鹿にされた気がした」

福太郎「きっとすっきーや」

すっきー『なんでばらすんスか!?勘づく方もすごいっすけど!!』

悠「ああ、すっきーか。ならいいや」

福太郎「なんで?」

悠「いつかおれが死んで幽霊になったとき、本気で犯してやろうと思ってるから。だから、最近手だしてないだろ?」

福太郎「あぁ、反応が見えんけん飽きたんかとおもったらそういうことなんや」

すっきー『土下座するんでやめるようにいってくださいっす。マジで、本気で……』