第弐夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

悠「……」

福太郎「…ん?どかした?」

悠「福ちゃん、ちょっと正座して」

福太郎「はぁ、これでええ?」

悠「よいしょっと」

福太郎「……ん?」

悠「一時間したら起こしてくれ」

福太郎「んー……胡坐じゃいかんかな。一時間は正座でけん気がする」

悠「あ、じゃあ胡坐に組み替えていいよ」

福太郎「んっ、ええよ」

クロ「いや、なにしてんだお前ら」

悠「みてわかんねーかな。イチイチしてんだよ」

福太郎「言われるがままにされよる」

クロ「拒否れよ」

福太郎「いや、別に本読むんの邪魔にならんかったらええかなって……なぁ?」

悠「邪魔しないよ。エロい事も多分しないよ」

福太郎「エロいことしたいなら……俺よりクロのがよーない?」

クロ「勧めんな」

悠「させてくれないもんきっと」

クロ「あぁ、させねーよ。」

福太郎「膝枕くらいさせたげなーだ」

クロ「そいつ膝枕だけですまねーもんきっと」

悠「尻触るくらいだよ」
なでなで…

福太郎「実行せんでええから」

悠「うぇひひ」

メリー「ていっ!」

サクッ!
悠「痛っ?!」

メリー「変態っ」

悠「おま、その刃はヘタなナイフより切れるんだぞ」

メリー「アンタがそういう風につくったんでしょ」

福太郎「せやね」

悠「まぁ、そうだが。切れ味カラーでいえば紫くらいだな」

福太郎「よーわからん例えなんやけど」

悠「モンハンでいう所の最高切れ味」

福太郎「なるほど、ところで本の続き読んでええかな」

クロ「お前はなんかすげぇな」

福太郎「へ?なにが?」

クロ「いや……」

悠「ぐぅぅ……」

クロ「お前もひと騒ぎあったなかで寝てんな!」

悠「寝不足なんだよ」

クロ「だったら帰って寝ろよ」

悠「今ひと眠りしたいんですよ」

福太郎「ベッドつこてええよ?」

悠「ふむ……よし、クロ来い」

クロ「黙れ小僧」

悠「まぁ、犬抱いて寝たら暑いしな」

クロ「犬じゃねーよ!」

福太郎「……」

すっきー『こっちはこっちでもう完全に無視して本読んでるっすね』

福太郎「ん?え、俺まだ参加せないかんかった?」

悠「っか、何読んでんの?」

福太郎「禁断の魔術師」

悠「実に面白い。」

福太郎「んっ、やから普通に読ませてくれたら助かる」

悠「あ、すんません」

福太郎「いえいえ」
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