第弐夜『福太郎の不思議な日常』

ー池袋西口公園ー

福太郎「ん~……ふぅ、暑い」

悠「あっ」

福太郎「ん?」

悠「ちぇきっす。」

福太郎「んー……ちわ、なんか久しぶりやね」

悠「そうだな。今日は創作活動ですか画伯」

福太郎「ん、そんな大層なもんやないけどね。息抜き」

悠「なんだ、忙しかったのか?」

福太郎「せやねー。ここ最近は充実した日ゆーんがつづいとうね。」

悠「ソイツはいいことだな」

福太郎「せやろ」

悠「絵見ていいか?」

福太郎「ん、ええよ。大したもんやないし。もう完成するし」

悠「相変わらず味があるえだな」

福太郎「坊主が屏風に坊主の絵描いた」

悠「は?」

福太郎「そないに褒めんでもええよ。なんもでんし」

悠「謙虚だなぁ」

福太郎「悠ほど自信家やないんよ」

悠「おれもそこまで自信家って訳じゃないけどな……ケツに火がつかないと動けないし。一夜漬けの錬金術師と呼んでくれ」

福太郎「それでええの?」

悠「……やっぱ今のなしで」

福太郎「んっ」

悠「描き終わって時間あるなら日陰行こうぜ。炎天下に突っ立てると余裕で死ねるし」

福太郎「せやね……さっきからだんだん温度上昇してきよる感じやし」

悠「コンビニの影かサテン」

福太郎「コンビニ。道具あるし」

悠「じゃあ、あっちだな。アイス買おう、アイス」

福太郎「はいはい」


~氷菓子購入中~


悠「あちゅいなぁ……」

福太郎「ほんまやねぇ」

悠「どっかに癒し系少女が歩いてないかなぁ」

福太郎「それどーいうん?」

悠「えーと「萌え」でもなく「エロ」でもなく「愛でたいっ!」って感じの少女」

福太郎「難しいなぁ…」

悠「もしくは本物のブロンドヘアーの外人美女」

福太郎「いきなり方向性が変わったなぁ」

悠「けど、ブロンドヘアーったって新宿で投網したら雑魚みたいにかかるギャルとかじゃなくきゅっとケツのしまった美女な」

福太郎「悠っていつもそーいうこと考えとる?」

悠「外でぼーっとしてる時はだいたい……福ちゃんはお嫌いですか?」

福太郎「いや、嫌いやないですよ」

悠「ですよねー」

福太郎「んっ……」

悠「どした?」

福太郎「あそこの人なんか悠がいまいうた人に当てはまるんちゃう?」

悠「えっ?マジ?どこどこ」

福太郎「ほら、あそこのパンツスーツで眼鏡かけとるひと」

ミッシェル「……」

悠「あ、あー……確かにケツは絞まってるし、ヘソにピアスはしてない。足なんかカモシカだけど……」

福太郎「一見だけでそこまで見抜けるもんなん?ってか、なんで隠れとるん?

悠「いや、ちょっと日差しがきつくて……」
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