第壱夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

ルーミア「はぁ~……ごちそうさまなのかー」

福太郎「いゃあ、見事な食べっぷりやな……鍋もご飯もオマケのサラダも食べきったで」

ミツバ『ボクもおなかいっぱいです』

福太郎「ミツバは……ほんまにお腹膨れとるしな。」

ルーミア「けぷっ…」

福太郎「しかし……ルーミア、大分汚れたなぁ。」

ルーミア「んー?」

彼女のその気合の入った食べ方にカレーが皿からフェードアウトしてブラウスやスカートに飛び散っていた。

福太郎「これほっといたら滲みになるよなぁ……時間はまだ三時間くらいある……ブツブツ…」

ミツバ『ふくしゃん、ミツバはしゃきにおやしゅ……すぅすぅ……。』

ミツバは深い眠りついた……。

福太郎「なぁ、ルーミアお風呂入らへん?」

ルーミア「やーん、フクタローのえっちぃなのかー」

福太郎「いやいや、いっしょにやないよ。服洗ろといたげるけん。その間、お風呂はいらんって話しや。今やったらカレーの滲みも取れるやろうし」

ルーミア「フクタローが洗ってくれるのかー?」

福太郎「そやで、まぁ滲み抜きしたら洗濯機でワンボタンやけど」

ルーミア「せんたくき?」

福太郎「あー……気にせんといて、そんでどないする?」

ルーミア「じゃあ、お風呂入るのかー」

福太郎「わかった。ほな、こっちや」




ーお風呂場ー

ルーミア「んっしょ……」

福太郎「この籠に脱いだもんいれてな。それで、タオルはこれつこうて……あ、シャワーとかわかっ……」

ルーミア「んー……」

福太郎「ちょ、ちゃんとボタン外して脱がんと……はい、ばんざーい」

ルーミア「ばんざーいなのかー」

スポッ!
福太郎「はい、ようできました。下着と靴下はその洗濯機……えーと、その箱にいれといて。さて、これは漂白剤つかったらまずいか……んーどうないしょう」

ルーミア「フクタロー」

福太郎「ん?」

ルーミア「いやーんなのかー」

福太郎「はいはい、裸で遊んでたら風邪ひくで風呂はいつて温まり」

ルーミア「あはは、はーいなのかー」

ザブッン!!

福太郎「湯船……飛び込みよったし。ゆっくり温まっててええけど怪我しーなや。」

ルーミア「はーいなのかー♪」



ー福太郎の部屋ー

福太郎「さて、こういうときは、電話っと……でてや~」

ぷる…

悠『どした?』

福太郎「速っ…」

悠『おれの中で福ちゃんのコールは今のところ重要コール扱いだから。しばらくはすぐに出てあげるさね。何かトラぶったか?』

福太郎「あ、えーとな、カレーの滲み抜きってどないしたらええ?」

悠『……あー?』

福太郎「実はかくかくしかじかで……」

悠『丸々うまうまか……ルーミアって肌白かったか?』

福太郎「年相応の血色やったで。歳がいくつなんかしらんけど……なんで?」

悠『いや……福ちゃんは窈と違ってよかったわ。』

福太郎「へ?」

悠『いや、なんでもにゃい……アレだ中性洗剤つかうといい』

福太郎「中性洗剤?」

悠『台所用の洗剤でいいってこと。あ、でもアルカリ洗剤の場合は色落ちするから中性洗剤がおすすめだ。衣類によって、蛍光剤入りの洗剤を使かうと色目が変わる場合もあるから注意しろ。』

福太郎「わった。それで?」

悠『綿・ポリエステル系の普段着の場合は直接かけても良いけど、洗剤を少し水で薄め、染み抜き棒でつける方法にしとけデリケートな衣類には、こっちがいい。何度か軽くトントンして、洗剤て叩くの繰り返して、シミ部分を軽く、水ですすぐ。ある程度落ちてたらもう洗濯機で洗ったらいい』

福太郎「わかった。やってみるわありがと」

悠『また、明日顔出すわ。そんじゃ』

福太郎「ほな、さいなら」
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