第壱夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「……」

ルーミア「フクタロー、あのピカピカ光ってるのは弾幕なのかー?」

福太郎「弾幕?いや、えーと、アレはネオンや。」

ルーミア「ねおん?」

福太郎「え、と、ネオンいうんは……あ」

ルーミア「あ?」

福太郎「灯りや!!」

ルーミア「灯りなのかー!」

ミツバ『福さんは、はくがくですねー』

福太郎「あぁ……無垢な視線が痛い……」

ルーミア「ところでフクタロー」

福太郎「うん?なんや?」

ルーミア「ここ、何処なのかー?」

福太郎「え、えーと、話し聞いとったんよな?」

ルーミア「聞いてたけど何のことか分からなかったのかー」

福太郎「……」

ミツバ『……あ!ふ、福さん!福さん!』

福太郎「な、なんやどないしたん?」

ミツバ『こ、このひと……浮いてますよ!!』

福太郎「えぇ……今更そこに驚くん~……あ、寝とったんか。」

ルーミア「フクタローは猫とお話しできるのかー?」

福太郎「え、あぁ、そうなんよ」

ルーミア「おー、橙ちゃんとおなじなのかー」

福太郎「チェンちゃん?」

ルーミア「お友達なのかー♪」

福太郎「……ちなみに何妖怪?」

ルーミア「化け猫なのかー」

福太郎「へー……」

いつか、その化け猫さんとも出会う事があるのかもしれません。楽しみなような踏み入れてはいけない領域に入ってしまいそうなのがすこし怖いです。

ルーミア「それでここはどこなのかー?」

福太郎「ああ……せやったね。ええと、ちょっと噛み砕いて説明するとな、ここはルーミアが普段暮らしとる「幻想郷」やなくて俺らが暮らし取る場所なんや。そんで、さっきまでは八雲紫が境界を操ってここと幻想郷が繋がっとったんや」

ルーミア「じゃあ……帰れないのかー?」

福太郎「いや、今夜の十一時五十九分に向こうに繋がる空間が開くらしいんや。それまでここで我慢しててくれるか?ご飯くらいやったらごちそうできるし」

ルーミア「ご飯たべたいのかー!」

福太郎「はは、ええよ。ほんなら、少し待っとって。あ、外に出たり、変なもん食べたりしたらあかんで?」

ルーミア「わかったのかー」

福太郎「よし。ほな、ミツバもちょっと待っててや」

ミツバ『わかりましたなのかー』

口調がうつっていましたが、特につっこまずに台所に行きました。今日の夕飯は結局昨日は食べず終いに終わった(ちくわ)カレーです。温めてごはんにかけるだけなので楽は楽です。

福太郎「はいはい、おまっとさん。さ、食べよか」

ルーミア「いただきまーすなのかー」

ミツバ『いただきます』

ルーミア「はぐはぐ……♪」

福太郎「辛ぁない?」

ルーミア「平気。とってもおいしいのかー!」

福太郎「そらよかったわ。」

ルーミア「フクタローは料理上手なのかー」

福太郎「人並み程度やって。でも、気にいってくれたんやったらおかわりあるけんゆっくり食べや」

ルーミア「はぐはぐ……♪」

福太郎「ミツバもな」

ミツバ『はぁい♪』
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