第弐夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「あっつ……。」

ミツバ『あついですねぇ~』

福太郎「氷水のむ?」

ミツバ『のみたいですぅ~!』

福太郎「ほな、台所いこか」

ミツバ『はい』

クロ「氷水で納得出来るんだから猫は安いよな」

福太郎「体格の問題やろ。ミツバやって虎くらい大きかったら水浴びとかしたぁなるよ」

クロ「猫は風呂嫌いだろ」

福太郎「……せやね。」

メリー「それでも暑いのはやーよね」

ミツバ『そうですねー。冬でおこたでぬくぬくしてたいです』

福太郎「冬で炬燵でまるうなっとりたいって」

クロ「猫かよ……あ、猫か」

すっきー『それにしてももう冬の話しなんて気が早いっすね』

福太郎「俺なんてこの夏乗り切れるか心配になっとるのに」

クロ「そういうこというやつは毎年乗り切ってるんだよ」

福太郎「せやけど、例年に比べて今年は暑いで」

クロ「だな……」

福太郎「八月も入ったし……気合入れて」

すっきー『気合入れて?』

福太郎「ニトリで冷感マットとタオルケット買ってくる」

クロ「微妙な努力だな」

福太郎「大きな抵抗やって」

メリー「私も冷たいマット欲しい」

福太郎「……冷えぴたの上寝る?」

メリー「べたべたになっちゃうでしょ!」

クロ「アイスノンを凍らさずに冷蔵庫入れときゃウォーターベッド風になんじゃねぇか?」

福太郎「あぁ、なるほど。クロ賢いゃん」

クロ「今まで頭悪いと思ってたのか」

福太郎「安い保冷剤をラップでくるんで上からタオル置いてもいけそうやな」

メリー「涼しそう」

クロ「シカトこいてっと熱湯かけるぞ」

福太郎「俺はカップ麺とちゃうよ?」

クロ「知ってるよ!!」

福太郎「暑いけんかな」

クロ「あ?」

福太郎「クロがなんや怒りっぽい」

クロ「お前の発言のせいだよ!!」

メリー「それでなくても怒りっぽいと思う」

クロ「あぁ?」

福太郎「はいはい、喧嘩せんの。それより夕飯の準備せんとな」

クロ「晩飯なんにすんだよ」

福太郎「素麺かざるうどん」

クロ「……」

福太郎「冷麦かお蕎麦のがええ?」

クロ「どれもこれも麺類じゃねーか」

福太郎「冷麺ていうてもあるよ」

クロ「次はパスタか?」

福太郎「もしくは冷静パ……先言うんはおもんないわぁ」

クロ「はぁ、とりあえず何か茹でで食うってことだな」

福太郎「クロが手の込んだもん作りたい言うんやったら別にええけど」

クロ「ヤダよ」

福太郎「ほな、素麺やな」

クロ「くそ~なんで私が負けたみたいになってんだよ…。」

福太郎「あ、ご飯があまっとるし……塩握りにしょーか」

クロ「せめて梅干しくらい入れろ!!」
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