第弐夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「暑いなぁ」

悠(女)「あーつーいー」

恋「だらしないのう」

福太郎「ってか、なんで人の部屋にたむろっとん?」

悠(女)「いいじゃねーか、ほら、若い娘の肌だべ」

福太郎「せやね」

悠(女)「さすがにほぼ無反応なのは悲しい」

恋「はしたない」

悠(女)「っか、暑くねーのお前年中着物で」

恋「暑い」

福太郎「んー、普通に暑いんやな」

恋「当然じゃ。」

クロ「だったら、ラフなかっこすればいいのに」

悠(女)「タンクトップサイコー、腋エロー」

クロ「近い。見んな。」

恋「はしたない恰好はしとうないだけじゃ」

クロ「あぁ、年寄りだもんな」

恋「恋はぴちぴちじゃ!」

悠(女)「ぴちぴちて……」

福太郎「女子トークやな」

すっきー『女子トーク……っていうんすかね?』

悠(女)「福ちゃんもまざろーぜ」

福太郎「俺はお茶でも入れるわ。なんがええ?」

悠(女)「アイスコーヒー」

恋「麦茶」

クロ「抹茶フロート」

福太郎「せめて統一してほしーなぁ」

悠(女)「泡麦茶」

恋「麦茶」

クロ「ビール」

福太郎「麦茶でええな」

悠(女)「福ちゃん汁でもいいけど」

福太郎「お茶うけ何かあったかな」

悠(女)「んもう、手慣れた無視」

恋「お前は本当に下品な事しかいえんのだな」

悠(女)「場を和ませようとしてるだけただわよ」

クロ「ぜってー和まねぇし」

悠(女)「下ネタならひと笑いは取れる」

メリー「誰も笑ってないよ」

悠(女)「すっきーが大爆笑してるだろ」

すっきー『……はいぃ?』

悠(女)「ほら、腹抱えて笑ってる」

すっきー『見えてなくて、声も聞こえないからって無茶苦茶言ってるっス』

恋「というか、恋たちには見えとるから完全にばればれのウソなんじゃが」

悠(女)「しまった、この部屋にいるので見えないのはあーしだけか」

クロ「今さらすぎるだろ」

悠(女)「福ちゃん!お茶まだお茶!!」

福太郎「はいはい、今持ってきますよ」

恋「ひどい誤魔化し方じゃな」

悠(女)「人生の六割は誤魔化しで四割はハッタリで一割が真実だ」

福太郎「それやと合計十一割になんで」

悠(女)「六割がいいかげんで四割がウソだ」

クロ「駄目駄目じゃねーかよそれ」
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