第弐夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「明日辺り海行く?」

悠「いいよ」

福太郎「ほんならその予定で」

悠「うん」

恋「……」

福太郎「王手」

悠「くっ、やっぱり飛車角落ちはキツイな」

福太郎「それでもトントンか負け越しとるけどな」

恋「いやいや、ちょっと待て」

悠「いや、待ちは使わない」

福太郎「待ちはせんよ」

恋「そーでなくて!」

悠「なんだ、プレイ中に……」

恋「いやいや、海にいくならそれ相応の準備とかあるであろう」

福太郎「キャンバスの準備は終えとるよ」

悠「財布と帽子とタオル。あとはアイポッドだでいい」

恋「……水着とかは?」

悠「泳がないし」

福太郎「泳がんし」

恋「……のう、すっきー」

すっきー『はいはい?』

恋「恋が間違っておるのかな?」

すっきー『そんなことは全然、これっぽっちも無いはずっす』

クロ「変人相手にしたって仕方ねーってことだろ」

悠「誰が変人だ。」

クロ「お前らだよ」

福太郎「アレ……?「ら」ってことは俺も含まれとるんや」

クロ「含まれてないと思ってたのか」

悠「おい、他のことはいいけどおれの事を悪く言うのはやめろ」

恋「……って、全力に自分のことか!」

悠「自分の事ですよ?」

福太郎「自分はだいじやもんな」

悠「我が身が可愛い」

恋「サイテーか」

福太郎「いや、ごく普通のことちゃう?」

悠「あ、王手詰み」

福太郎「うっそ……負けた」

悠「ふー、ギリギリギリガメラだった」

福太郎「物理反射うざいなぁ」

悠「でも、あの単眼と鼻が良いよな」

福太郎「やっぱりルシファーとサタンかな」

悠「まぁ、その二体が居ないとエリザベスにゃ勝てないしな……あれ、ペルソナしたくなってきたぞ」

クロ「ところでさ明日、海行くって私らは?」

福太郎「留守番」

クロ「うぉい!」

悠「なに一緒に行きたいのか?」

クロ「全然」

福太郎「夜中までには帰ってくるって」

メリー「私は一緒に行きたい」

福太郎「んー……ええけど、波にさらわれったり砂に埋まらんようにな」

悠「セメダインもっていっとくか」

メリー「そんなもので直そうとしないで!」

福太郎「壊れんことを前提にしとこな」

恋「しかたない、恋もついてって……」

悠「あー、それ無理。おれの車二人乗りだから」

恋「……」

福太郎「荷台は?」

悠「あー、それならいけるか」

恋「いやじゃ!」
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