ｰ福太郎の部屋ｰ

福太郎「あっつ……」

悠「……」

恋「……」

福太郎「んで、二人はどないしてん？」

恋「狐に付き合わされて寝不足じゃ……」

悠「狸に金とられた……」

福太郎「……こっくりさんでもしたん？」

クロ「なら、なんで私の出番がない！」

悠「揺光と後楽にお前が対抗できるのか？」

クロ「……うげ、後楽ってもしかして狸オヤジの後楽か！？」

悠「あ、知ってるんだ」

クロ「ブラックリストに載ってるくそ詐欺師だろ。」

福太郎「妖怪界のブラックリストってなんなん？」

クロ「式がみのデリバリーとか、幽霊の識別とか、神器の取扱い許可……」
福太郎「そんなんあるんや」

悠「普通におれも初めて聞いたけど」

クロ「現世で働いてる妖怪なんかは大抵知ってるはずだ」

悠「後楽はクソニートだぞ」

クロ「だから、アイツの場合はそういうのには登録してて信用を装って、金せびるんだよ」

福太郎「そんでブラックリスト入りしとると」

クロ「そうだ」

悠「祓った方がよくないか？」

クロ「アレでも古参妖怪だからな……無駄に生命力はある。それに何より…………広い意味でみるとやることはショボいからな」

悠「いやいや、あいつ人ん家に寄生して崩壊させるだろ」

クロ「私もだぞ。まぁ、私の場合は力を貸した借りを最期に返してもらうって能力だが」

福太郎「それって犬神やろ」

クロ「大神だ」

悠「犬だなやっぱ」

クロ「福太郎、こいつを呪い殺したいと願え」

福太郎「ん、ええわ。対価払いとうないし」

悠「そんなお手軽に呪うなよ」

恋「安心せい。恋がおる限り呪いなんぞかからん。」

福太郎「へぇ、頼もしいやん」

悠「その割にはおれは幸運らしい幸運に恵まれないが？」

恋「お前の業が深すぎて相殺されとるんだろう」

悠「なに、おれって恋が居るから辛うじて生きてる系？」

恋「そこまでは知らん。ただ、悠に寄っとる妖の類いが規格外な奴ら過ぎるのは確かじゃ」

福太郎「さすがやね」

悠「嬉しくねーし、っか座敷わらしの能力もざっくばらんだな」

恋「ふん、ひとを不幸にするよりましじゃ」

クロ「それは私に対する嫌味か？」

恋「別にそうではないわ」

悠「喧嘩すんなら表で殴りあえ！」

福太郎「それは仲裁？煽り？」

悠「いや、最後はやっぱり互いにぶつかり合うのが一番かなと」

福太郎「……なるほどな」

クロ「なるほどじゃねぇよ」

恋「納得すな！」

悠「キャツファイトGO！くんずれもつれあえ！」

恋「弩変態が！」

悠「福ちゃんだって見たいよな？」

福太郎「まぁ、やっよったら見るわな」

クロ「やらねーよ！」

悠「じゃあ、おれとプロレスするか？」

恋「いい加減にせい！スケベ小僧が！」

悠「男は皆スケベだよ！」

福太郎「せやね」

悠「ほら」

恋「やかましいわい！」