第弐夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

悠「あっつい」

福太郎「あっつぃなぁ」

悠「福ちゃんてあっつ「ぃ」っていうのねん」

福太郎「悠はあ(↑)っ(↑)つ(↑)い(↑)なんやね」

悠「えっ、いつからおれそんなExtraハイテンションでいってた?」

福太郎「もう毎日のように」

悠「マジか……止めてくれよ。恋」

恋「そのワケの分からんやり取りに恋を巻きこむな」

福太郎「ほんまやで」

悠「サーセン、ただし恋テメーはダメだ」

恋「なんでじゃ?!」

悠「最近のダラケ具合は感心しないから」

恋「少なくともお前よりは家の事しとるわっ!!」

悠「おれだって全力で嫌なことから逃げてるんだよっ!!」

福太郎「威張ることちゃうよな」

悠「あー……今年の夏は福ちゃんのところでホームスティしようかな」

福太郎「かまんけど……寝るところ無いで」

悠「台所でいいよ」

恋「そこまでしてここに泊まる理由はなんじゃ」

悠「なんだ、さびしいのか」

恋「なっ、そんなことは言うとらん///!!」

すっきー『わぁ、可愛いっすね』

恋「隙間を封鎖してやろうか!!」

悠「そんで福ちゃん、どこの海行くか決めた?」

福太郎「んー……山にしょーか」

悠「山?富士山とか?」

福太郎「世界遺産登録したけんてそれは安易やろ」

悠「じゃあ……富士の樹海?」

福太郎「あ、それええな」

悠「恐山」

福太郎「おー」

悠「ピー市のピー廃病院」

恋「絵をかきに行くのか、心霊スポットに行くのかどっちじゃ」

悠「あれ?」

福太郎「それはそれでおもしろそうやな」

恋「面白半分で行くとロクな目に遭わんぞ」

悠「福ちゃんて八十八か所めぐりとかしそうなタイプだよな」

福太郎「楽しそうやけど……夏場にやったらそれこそ自殺行為やろ」

悠「あちゅいもんなぁ」

福太郎「んー……でも、あれやね。」

悠「どれ?」

福太郎「心霊スポットいうんは……ほんまにありかもしれんな。涼しそうで」

恋「いや、根本がまちがっとる」

悠「福ちゃんなら女の幽霊だったら口説けそうだしな」

福太郎「話しやったら悠のが上手やろ。」

恋「そうでもない。口を開けば下ネタばかりじゃ」

悠「お前のミニスカ着物をマイクロミニまで丈を切ってやろうかこの野郎!」

恋「野郎じゃないわい!変態!!」

悠「違う違う、クールビズだよ。」

福太郎「クールビズがいるんは悠の髪と服の色やろ」

悠「切らんぞー!髪は切らんぞー!」

恋「何がそこまでお前を駆り立てる……」
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