第弐夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「……焼き肉は大盤振る舞い過ぎたな」

クロ「なに?」

福太郎「ん?あぁ、ちょっとお財布事情の話し」

クロ「あのチビ無茶苦茶に食ってたしな」

福太郎「クロもしっかりと食べてたけどね」

クロ「……」

福太郎「んー、バイト増やそかな」

すっきー『そこまでキチキチなんすか?』

福太郎「んー、無理って程では無いんやけど……なんやかんやで家族が増えたし、来客の出費も考えたら……まぁ、一応な」

メリー「クロが働いたら問題ないんじゃない?」

福太郎「せやね。そしたら単純に収入も二倍やし」

クロ「私は神だぞ!」

福太郎「神さんかてオゼゼがないと生活してんよ」

メリー「魔王だって働くじゃない」

クロ「小説だろ!」

福太郎「猫むすめやって色々働いとるで」

クロ「それもアニメ!」

福太郎「ボカロPかて……」

クロ「ちょっと待て、なんで例えがいちいち微妙なんだよ!」

福太郎「分かりやすいかと思って」

すっきー『正直、微妙っすね』

クロ「っていうか、なんで私だけに言うかなずっと居ついてるすっきーにも言えよ」

福太郎「すっきーは居るだけでなんも摂取せんし。」

クロ「ぐっ……」

福太郎「お風呂もいかんのにお菓子みたいな甘い香りするし、けどコレと言ってなんか電力とか使うわけでもなし」

すっきー『あの、小っ恥ずかしいことをサラッといわないでくださいっス』

メリー「ご主人様」

福太郎「ん?」

メリー「じやあ、私はお家賃払った方が良い?」

福太郎「メリーちゃんは俺の所有物やから、気にせんでええんよ」

クロ「ロリコンが……」

福太郎「せやろか?」

すっきー『人形偏愛者?』

福太郎「至って皆平等に扱いようつもりなんやけど……というか、そもそもメリーちゃんから家賃徴収し出した方が鬼やろ」

すっきー『元を正せば拉致って改造した側っすからね……ショッカーに捕まったライダーみたいな』

福太郎「それはええやん。カッコええし」

すっきー『カッコいいのカテゴリー?!』

クロ「結局私だけかよ!」

福太郎「まぁ、せやね。というか、クロ以外にまともに働けるタイプが居らんというか…」

すっきー『それはそれで結構グサリとくるいい方っすね……』

福太郎「平等というて欲しいな」

クロ「こいつ涼しい顔でざっくりといいやがっからな……」

福太郎「回りくどいんはアカンやろ。力の出し惜しみしてもええ結果がうまれんのと同じや」

すっきー『いってる意味がよく分かんないっす』

福太郎「とくに深いこともいうてないけん、テキトーに聞き流してもろうてええよん」

すっきー『あぁ、そうっすか……』

メリー「それでどうするの?」

福太郎「夜の病院の清掃のバイトしてみるわ」

クロ「そのチョイスはなんなんだ……」

福太郎「いや、ただ目についただけやけど」
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