第弐夜『福太郎の不思議な日常』

ー池袋界隈ー

福太郎「さーて、なに食べにいこか」

クロ「何でもいいけど、大丈夫なのかよ。コイツ連れだして」

ルーミア「ごはん、ごはん♪」

福太郎「見た目は幼女やし、問題ないやろ」

ルーミア「ご飯楽しみなのか~」
ふわふわ……
ふわふわ……

福太郎「はい、飛ばんようになぁ~」

ググッ!

クロ「怪しいすぎだろ」

福太郎「まぁ、人に見られたら誤魔化すって事で」

クロ「小娘が空中に浮いてどう誤魔化す気だよ!!」

福太郎「えーと……ああ、俺のサイコキネシスガーとか」

クロ「真顔でなに言ってんだ」

福太郎「真顔ダブルピース」

クロ「なんだろうこの不気味さは」

福太郎「野郎がアヘ顔ダブルピースしとるほうがホラーやけどな」

クロ「見たかねぇけどほぼ真顔のお前も十分不気味だからな」

福太郎「表情豊かなはずなんやけど」

クロ「鏡見ていえ」

福太郎「鏡見ながら、お前は誰だっていい続けたらゲシュタルト崩壊起こしておかしなるらしいよ」

ルーミア「ゲシュタルトっておかしなのかー?」

福太郎「そうそうゲシュの実をふんだんに使ったタルトや」

クロ「真顔で大ウソブッこいてんじゃねーよ」

福太郎「てへぺろ」

クロ「ノーアクションの真顔やめろっての」

福太郎「野郎がさすがに表情つきでやるんは難易度高いやろ」

クロ「そればっかりだな」

ルーミア「てへぺろなのかー」

福太郎「あら、可愛い」

ルーミア「えへへ~。ねぇ、フクタロー」

福太郎「んー?」

ルーミア「歩くの疲れたから飛んでいいのかー」

福太郎「あかんよー♪」

クロ「歩くの疲れたってまだ30分も歩いてないだろ」

福太郎「まぁ、小さい子やし……せや、肩車してあげよか?」

ルーミア「してほしいのかー!」

福太郎「ほな、よいしょっと」

クロ「私が背負うのかよ?!」

福太郎「俺、体力ないもん」

クロ「どうどうというな!」

福太郎「それにほら、俺が幼女肩車してたら職質されそうやん」

クロ「考えすぎだろ」

福太郎「せやろかー?」

ルーミア「そーなのかー」

クロ「いちいち保守過ぎんだよ。正確はともかく見た目は普通なんだから」

福太郎「なんやろ人格否定されたな今」

クロ「だいたいお前ガキ好きなんだろ?」

福太郎「好き嫌いでいうたら普通やけど」

クロ「「好き」「嫌い」で答えろよ!」

福太郎「そらまぁ、小憎たらしいガキ茶うかったら普通に好きやけど、性的云々はないで?」

クロ「ホントかよ……」

福太郎「疑われるそのこころは?」

クロ「メリーにしろコイツにしろなつかれてる」

福太郎「んー……ほら、俺動物に懐かれるほうやし」

クロ「小動物扱いかよ…」

福太郎「クロは中型犬」

クロ「犬じゃねっーー!」
24/100ページ
スキ