第弐夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

角の生えた幼女「いやー、ごめん、ごめん。気がついたらここにいてねー。あははは」

ミツバ『は、はぁ』

メリー「ご主人様……ミツバとお話ししてるよ、あの鬼」

福太郎「完全にできあがっとーの」

角の生えた幼女「あはは、あははははっ!」

すっきー『しかも、これでもかってくらい笑ってるっス……。めっちゃうるさい』

クロ「どーうすんだよアレ。っていうか、どっから入ってきたんだ?」

福太郎「あの絵からやろね」

クロ「……」

福太郎「あれ、なにその顔」

クロ「いや、真顔でふざけるんだーって」

福太郎「真顔で真面目な事しかいうてへんよ?」

すっきー『きっとあそこからっすね』

メリー「だねー」

クロ「そうなのか?」

福太郎「かくかくしかじかの……」

クロ「まるまるうまうまか……」

すっきー『随分と古典的な……』

角の生えた幼女「あはは、あはははっげほっ、げほっげほっげぇ……!!」

福太郎「あーもー、ほらほら、呼吸して呼吸」

さすさす……
角の生えた幼女「げほげほっ……げほっ、はー、うぃー、酔ってねぇよ。酔っちゃいねぇよぉ~。」

福太郎「完全な酔っ払いのセリフやん」

角の生えた幼女「うぇへへへへっ!」

メリー「酔っ払いって怖いね」

すっきー『あれは極度の酔っ払いっすけどね』

福太郎「どないしょうか……。」

角の生えた幼女「のまはてくれー」

福太郎「それ以上飲んだらアカンて「のまはて」いうとるし……というか、自分名前は?」

角の生えた幼女「だいぎんじょー」

福太郎「大吟醸……渋い名前やな」

すっきー『んなわけないでしょ……。』

福太郎「おーい、大吟醸さん」

クロ「もう叩きだすか」

福太郎「いや、乱暴なことは」

大吟醸(?)「おーっ、やるかぁ!!!鬼の力~みせてやっぞー!」

ゴゴゴッ…!!

クロ「びくっ」

福太郎「完全に気迫負けしとるゃん」

クロ「う、うっせー!」

福太郎「とりあえず、大吟醸ちゃん」

萃香「萃香だよ!伊吹萃香!」

福太郎「はぁ……どれが真実か分からんようになってきたな」

クロ「どう考えても大吟醸なんて名前は無いだろっ」

福太郎「わからんで?世の中には茶柱立つ子って名前のおばあちゃんが居るんやし」

クロ「マジでか?!」

福太郎「……」

すっきー『ウソっすね』

福太郎「ドラマでは居る言うとったよ」

クロ「殴りてぇ…こいつマジで殴りてぇ」

福太郎「落ち着きぃな」

メリー「ねぇねぇ」

福太郎「んー、なに?」

メリー「あの鬼、寝てるよ」

福太郎「へっ?」

萃香「ぐぅ……ぐぅぅ……」

福太郎「床に突っ伏して……男気ある寝方やな」

クロ「今のうちに簀巻きにして捨てちまおうか」

福太郎「んー、悠に五万円くらいで売るとか」

すっきー『どっちも酷いっす』
10/100ページ
スキ