第弐夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

悠「っで、なんのバイトさせんの?風呂(ソープ)?」

メリー「お風呂?」

福太郎「悠の発言がヤクザっぽいな」

悠「止めてよ。おれはヤクザとかマフィアとかの人種が嫌いなんだから」

福太郎「どっちにも知り合いが居るん?」

悠「……」

福太郎「……」

悠「まぁ、それは置いといてだな」

メリー「ねー、お風呂屋さんて?」

福太郎「んー……マッサージとかのお仕事かな」

悠「性感だけどな」

福太郎「まぁ、そんなことはさせるつもりないけど」

クロ「あったりまえだっ!」

福太郎「ただそこそこ頑張ってもらわんと……酒代がかさ張ってきとるんよな」

クロ「……」

悠「おい、こっち向けよ犬っころ」

クロ「うっさい!」

悠「おいおい、ちゃんと首輪着けといた方が良いぞ噛みつく気満々だ」

福太郎「野良が長かったけん人に慣れてないんよ」

クロ「お前ら本当に祟るぞ」

福太郎「そんでなんかええバイトない?」

悠「福ちゃんになら進めれるけど妖怪はなぁ……」

福太郎「なぁ、耳もしっかりと終えるん?」

クロ「当然だ」
ポンッ!

悠「おー、そこそこいい女だな」

クロ「絶世にいい女だよ!」

福太郎「ってか、フォーマルスーツな理由とメイド服は?」

クロ「これは体毛を変化させてるんだよ。メイド服にも別に変化はさせれる。」

悠「つまりほぼ全裸なんだな」

クロ「食い殺すぞ」

福太郎「どう?見た目の問題は解消されたと思うんやけど」

悠「あー……しかし、食いもの屋に動物というのはなぁ」

クロ「てゆーかさ、金だったらその辺の人間驚かして奪えばよかない?」

悠「……」

スコンッ!
クロ「痛い!!おま、女殴ったな!!」

悠「いやぁ、殴る場面だろ」

福太郎「そーいうことはしたらアカンって、せやから働き口を模索中やのに」

クロ「だって……」

悠「お前、そんなことばっかり言ってると本当に怖いのがくるぞ。鵼とか揺光とか悪魔とか、あいつ等は相手にしてないだけでその気になればここいら一帯の妖怪、悪霊関係なく消しされるんだぞ」

クロ「……」

福太郎「まぁ、そういうこともひっくるめて普通に暮らそって話しや」

悠「ほんと、普通が一番だよ……お前料理は出来るのか?」

クロ「出来るわけ無いでしょ」

悠「なら、少し覚えろ。そうしたらいい店紹介してやる。」

福太郎「家事手伝いからゃな」

悠「ニートの再教育みたいだな」

クロ「誰がニートだ」

すっきー『っていうか……本来あたしらの仕事は人を驚かすことだからクロさんが言ってたことも間違いじゃないんですけどねぇ……』

福太郎「ソレはソレ、コレはコレやで」

すっきー『そんなもんすかね』

福太郎「なんやったらすっきーにも家賃もらおか?」

すっきー『無理っすよ?!』

福太郎「体で払ってもろーてもええし」

悠「なに楽しそうな会話してんの混ぜて混ぜて!!」
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