第拾弐夜『福太郎の不思議な日常』

ー池袋界隈:運動公園ー

白衣の男「こちらの準備完了しました」

黒服の男「A地点の封鎖も完了」

白衣の女「B地点からの連絡は?」

黒服の女「少しお待ちを……完了したようです。」

ラム「私たちの準備もいいわ……よね?」

福太郎「んー、どう?」

お仙『いつでも来いヤ!』

福太郎「お仙の準備は万端やで」

ラム「なら邪魔しないように大人しくさせといて」

お仙『オーノーだズラッ!』

ラム「C地点の準備が済んだら行動開始するからね。」

福太郎「はぁ…」


~約一時間ほど前~


お仙『クロ、お散歩いこうカ』

クロ「夜は寝ろ!」

すっきー『私たちは夜行性だから夜の方が元気になるのは仕方ないっすよ。』

プルル、プルルッ
福太郎「はい、もしもし?」

ラム『起きてたみたいね。私よ。』

福太郎「メリーちゃん?」

メリー「え?」

ラム『めんどくさいボケしてないで今ヒマかしら?』

福太郎「ヒマ……いうか寝よかと思っとたところなんやけど。0時前やし」

ラム『それもそうよね。就寝前にこんなことを頼むのは気が引けるのだけどちょっと仕事を手伝ってくれないかしら。無理ならい……』

福太郎「ええですよ」

ラム『内容も聞かずに食い気味に返事するってどうなのよ……。頼み事してる私が言うのもなんだけど。』

福太郎「お仙が外に出たがっとるんで」

ラム『ああ……。まぁ、いいわ。池袋の運動公園ってわかる?』

福太郎「ええ、分かりますよ。」

ラム『そこの駐車場でにいるから来てもらえる』

福太郎「了解。……お仙」

お仙『Ok』

クロ「あんまり遅くなるなよ」

お仙『クロは行かないのカ?』

クロ「行かない。」

福太郎「ほな、行ってきますわ。」

お仙『おー』


~~


警備員「すいませーん、こちらただいま点検中で立ち入り禁止です。」

警備員「申し訳ありません、こちらへの駐車はご遠慮ください。」

福太郎「えー……なにごとこれ」

お仙『事件か、事件なのカー!』

ラム「叫ぶな!こっちに来なさい!」

福太郎「んっ、ラムさん!」

ラム「この人は通していいわ」

警備員「はっ、どうぞお通りください。」

福太郎「どうも。」

ラム「こっちよ、この車に乗って詳しいことは中で話すから。」

お仙『おお、なんだこれ、すごいぞ、キャンピングカーみたいダ。』

ラム「だから騒ぐんじゃないっての!!」
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