ｰ福太郎の部屋ｰ

福太郎「んで、家庭崩壊って?」

緑色の小人「子供に尊敬されたいんですよね。自分に似ず優秀でして……。」

福太郎「優秀って?」

緑色の小人「あ、聞きます?聞きたいですよね!」

お仙『話したいんだナ』

緑色の小人「すごいんですよ!」

クロ「いいから、早く言えや」

緑色の小人「実はですね……口の中まで緑色なんかですよ!!」

「「『斬新!!』」」

福太郎「優秀(?)なんはともかくとして具体的にどないしてほしいみたいなヴィジョンはあるん?」

緑色の小人「なんかこう……カッコいいって思われたいのです!!」

お仙『気持ちはわかるなぁ。かっこつけたくなっちゃうんだよナ。子供が可愛くテ!』

クロ「お前が親心や子供の何を知ってるっていうんだ」

お仙『心は錦!』

クロ「今言うところじゃねぇだろ、それ!」

すっきー『でも、格好つけるって具体的には?』

緑色の小人「鬼退治とかしたいです!」

福太郎「一寸法師的なアレかな」

クロ「無理だろ」

福太郎「そもそも鬼って優しいしなぁ。退治されるような悪い事せんやろ。……いや、怖い鬼もおるけど人間枠やしなぁ。」

すっきー『妖怪の鬼は優しくて人間の鬼は怖いっていう矛盾』

お仙『一応私も(幽)鬼枠だゾ。暴れようカ?』

福太郎「ガチで問題になるし、ラムさんがブチ切れるから却下。」

すっきー『というか、いいっすか?』

福太郎「ん?」

すっきー『話を聞く限り別にそんなことしなくてもいいんじゃないっすか?』

福太郎「っていうと?」

すっきー『妖精って珍しいんですよね。だったら別に特別なことしなくても目立つじゃないっすか。』

緑色の小人「目立つと言われましても…」

福太郎「んっ、そういうことか。」

お仙『どういうことダ?』

福太郎「つまりな、息子さんをつれて……」

～～

緑色の小人「あ、あのー」

骨女『はーい、あやかし屋にようこそなんし～。おや、これは珍しい!妖精さんですね。』

ろくろっ首「えっ、ホンマや!」

抜け首「初めてみたわ。」

絡新婦「へー……ホントに珍しいな。」

二口女「どら、テーブルまであげてあげるわ」

小人の息子「……」

福太郎「きみ、小人の息子君」

小人の息子「あ、はい?」

福太郎「みんなに話したら会いたい会いたいいわれてな。面白うてええお父さんやねぇ。」

小人の息子「……うんっ!!」

福太郎「しかし……目も口の中も全身ホンマに緑やなぁ。」