ｰ福太郎の部屋ｰ

福太郎「ただいま」

お仙『帰ったゾー。』

クロ「お前らさぁ、毎夜毎夜深夜に出歩くのやめろよ。メリーやリュカなんてとっくに寝てるんだぞ。」

すっきー『私は夜型なんで起きてるっスけどね。』

お仙『はい、お土産』
スッ
緑色の小人「ども」
クロ「うわっ」
ポイッ
緑色の小人「うわぁっー!」

福太郎「おっと」
キャッチ
緑色の小人「し、死ぬかと思った…」

クロ「変な虫かと思った」

福太郎「まぁ分かる」

緑色の小人「えっ?」

すっきー『どこでこんなの拾ってきたんすか?』

緑色の小人「こんなの?!」

福太郎「公園で靴についとったんよ」

お仙『コイツが透明人間の正体ダ!』

クロ「いや、意味が分かんねぇ。」

緑色の小人「透明人間ってなんの話ですか?」

福太郎「あの公園で声かけたり肩叩いたり……どうやって肩叩いたん?」

緑色の小人「いや、肩なんてたたけませんよ。自分と同じぐらいの人にならできますけど。あと、それ以前に他の人に声をかけたりなんてするわけないじゃないですか。フクタロウさんだと確信して頑張って声をかけたんですから。」

福太郎「ん?ほんなら透明人間はべつ……?」

クロ「よく分かんねぇけど、とりあえずこいつは何で捕まえてきた?」

お仙『小人のってレアだから高く売れるかなっテ』

緑色の小人「ひぇっ!?」

クロ「お前はちょっと黙ってろ」

お仙『……はい、ちょっと黙ってタ!』

クロ「ぶっ飛ばすぞ!」

福太郎「いや、なんか俺に用事があるっぽいんで」

緑色の小人「あ、ああ、そうなんですよ。その前にひとついいかな?」

福太郎「はい?」

緑色の小人「小人っていうか自分は妖精です。」

クロ「妖精か……妖精か!?」

お仙『妖精って初めてみタ』

福太郎「名前はあるん?」

緑色の小人「名前はないね。」

お仙『じゃあ、とりあえずグリーンだナ』

グリーン「じゃあ、それで」

クロ「適当だなぁ…」

福太郎「ほんでグリーンさんは俺に何か用があるン?」

グリーン「そうなんです。頼みごとがありまして。」

すっきー『どんぐりとか拾って集めて欲しいとか?』

お仙『メルヘン』

グリーン「うちの家庭崩壊を救って欲しいんです。」

福太郎「リアルな頼みやなぁ。」

クロ「コイツに頼むことじゃない気もするんだが…。」

すっきー『家庭あるんすね。』