第拾弐夜『福太郎の不思議な日常』
ー池袋界隈:コンビニー
また次の日の深夜にコンビニの中で様子をうかがっていると……。
白装束の女『……』
店員「い…いらっしゃいませ…ワンコイン弁当ですね。」
白装束の女『……』
福太郎「……」
お仙『……』
白装束の女は弁当を受け取ると普通に自動ドアから出ていった。
福太郎「んっ、あとをつけていこう」
お仙『オー』
という具合に後を追っていったのだが。
福太郎「……あれ?」
お仙『いないゾォー』
福太郎「昔話やったら後をつけられるんやけどな。」
お仙『現代版は油断しないのかモ』
福太郎「んー……これはちょっと困ったな。」
お仙『監視カメラにうつってないかナ』
福太郎「おっ、それええね。」
一度コンビに戻り、幽霊が映っている部分だけ映像をピックアップしてデータをもらえた。このことは絶対に内密にとも言われたが……。
今日はもうでないだろうということで、コンビニを後にして、せっかくなのでラスタで映像をチェックすることにした。
悠「ハッキリ映ってるな。」
福太郎「THE・心霊映像やろ」
悠「ハッキリ映りすぎてるぐらいだし、目立つのに追えなかったのか?」
お仙『駐車場で消えタ』
福太郎「ええと、ここやったらもうおらんやろ?」
映像を進めると駐車場の前でパッと消えている。すると突然、画面に向けてスッと誰かが腕を伸ばしてきた。
本郷「フッ」
悠「びっくりした……なんだよ。」
本郷「フッ」
悠「いや、喋れや…」
お仙『「この車を見たことがある」っていってるゾ』
悠「マジか」
福太郎「えっ、見たことあるって?」
本郷「ふっ」
お仙『「このへこみ見覚えがある。中古車店で格安に売っていた。恐らく事故車だろう」っテ』
「「……」」
~~
さらに次の日、コンビニには相変わらず例の幽霊がワンコイン弁当を買いに来ていた。それを確認して電話を入れた。
福太郎「もしもし、悠。追跡頼むわ。」
悠『了解。』
~~
数分後、悠から場所を突き止めたと連絡が入り、コンビニの前で待機してくれていたS・ウルフの車に乗って連絡が入った場所へと向かった。
崇「来たか」
福太郎「んっ、どうもです。お手伝いしてもろうて助かってます。」
崇「それはいい、が。妙な感じだぞ。」
福太郎「妙?」
悠「スモークが張ってあって中は見えない。だけど、ひとの気配がある。」
福太郎「え?」
崇「どうする?」
福太郎「んー……ストレートにいってみますか。」
例の車に近づいて窓をノックした。すると、ガコンッと後ろのドアが開く音がした。近づいてしっかりと開いてみると……。
女の子「……」
白装束の女『……』
薄汚れた女の子が泣きながらお弁当を食べていて、側には例の女幽霊が座っていた。
翌日……。
テレビは朝からあるニュースで持ち切りになっていた。【子供を車に監禁虐待、両親を逮捕】少量のお菓子と水だけ与えて数日間も監禁していたとキャスターが話している。
昨晩は警察に通報したあと、悠と崇さんは早々に退散して、福太郎は偶然通りかかった際に子供の泣き声を聞いたという事で話のつじつまを合わせておいた。
ラム「事故車に憑りついていた幽霊が女の子の危険な状態を見て、食事を買い与えてたのね。」
店員「どっちが人間でどっちが化け物かわかりませんね……。」
ラム「バケモンやなぁて幽霊ね。」
福太郎「こういうことが「らしさ」なんやろうな。」
また次の日の深夜にコンビニの中で様子をうかがっていると……。
白装束の女『……』
店員「い…いらっしゃいませ…ワンコイン弁当ですね。」
白装束の女『……』
福太郎「……」
お仙『……』
白装束の女は弁当を受け取ると普通に自動ドアから出ていった。
福太郎「んっ、あとをつけていこう」
お仙『オー』
という具合に後を追っていったのだが。
福太郎「……あれ?」
お仙『いないゾォー』
福太郎「昔話やったら後をつけられるんやけどな。」
お仙『現代版は油断しないのかモ』
福太郎「んー……これはちょっと困ったな。」
お仙『監視カメラにうつってないかナ』
福太郎「おっ、それええね。」
一度コンビに戻り、幽霊が映っている部分だけ映像をピックアップしてデータをもらえた。このことは絶対に内密にとも言われたが……。
今日はもうでないだろうということで、コンビニを後にして、せっかくなのでラスタで映像をチェックすることにした。
悠「ハッキリ映ってるな。」
福太郎「THE・心霊映像やろ」
悠「ハッキリ映りすぎてるぐらいだし、目立つのに追えなかったのか?」
お仙『駐車場で消えタ』
福太郎「ええと、ここやったらもうおらんやろ?」
映像を進めると駐車場の前でパッと消えている。すると突然、画面に向けてスッと誰かが腕を伸ばしてきた。
本郷「フッ」
悠「びっくりした……なんだよ。」
本郷「フッ」
悠「いや、喋れや…」
お仙『「この車を見たことがある」っていってるゾ』
悠「マジか」
福太郎「えっ、見たことあるって?」
本郷「ふっ」
お仙『「このへこみ見覚えがある。中古車店で格安に売っていた。恐らく事故車だろう」っテ』
「「……」」
~~
さらに次の日、コンビニには相変わらず例の幽霊がワンコイン弁当を買いに来ていた。それを確認して電話を入れた。
福太郎「もしもし、悠。追跡頼むわ。」
悠『了解。』
~~
数分後、悠から場所を突き止めたと連絡が入り、コンビニの前で待機してくれていたS・ウルフの車に乗って連絡が入った場所へと向かった。
崇「来たか」
福太郎「んっ、どうもです。お手伝いしてもろうて助かってます。」
崇「それはいい、が。妙な感じだぞ。」
福太郎「妙?」
悠「スモークが張ってあって中は見えない。だけど、ひとの気配がある。」
福太郎「え?」
崇「どうする?」
福太郎「んー……ストレートにいってみますか。」
例の車に近づいて窓をノックした。すると、ガコンッと後ろのドアが開く音がした。近づいてしっかりと開いてみると……。
女の子「……」
白装束の女『……』
薄汚れた女の子が泣きながらお弁当を食べていて、側には例の女幽霊が座っていた。
翌日……。
テレビは朝からあるニュースで持ち切りになっていた。【子供を車に監禁虐待、両親を逮捕】少量のお菓子と水だけ与えて数日間も監禁していたとキャスターが話している。
昨晩は警察に通報したあと、悠と崇さんは早々に退散して、福太郎は偶然通りかかった際に子供の泣き声を聞いたという事で話のつじつまを合わせておいた。
ラム「事故車に憑りついていた幽霊が女の子の危険な状態を見て、食事を買い与えてたのね。」
店員「どっちが人間でどっちが化け物かわかりませんね……。」
ラム「バケモンやなぁて幽霊ね。」
福太郎「こういうことが「らしさ」なんやろうな。」