ｰ集合墓地:あやかし屋ｰ

悠「かゆいわぁ。」
ぼりぼり

福太郎「あんまり搔かん方がええんとちゃう?」

悠「搔くなといわれたら?」

福太郎「搔きたぁなるんが人間」

骨女『ムヒお待たせしました。』

悠「センキュー。あ、あとお茶ちょうだい、それとあんみつ。」
塗り塗り

福太郎「んっ、でも、掻き毟ったあとに塗ったら……」

悠「滲みるっ!!」

福太郎「せやろね」

悠「でも、気持ちいい」

骨女『ああ、特殊性癖の方でしたか』

悠「誰がマゾやねん。」

福太郎「どっちかというと?」

悠「んー……やっぱり弄られるより弄りたいなぁ。」
わきわきわきわき

絡新婦「その手つきやめいっ!」

悠「……」
触っ
絡新婦「ひゃぁぁっ///!?背中を触るなァぁっ!!」
ズドドッ!
フォンフォン
悠「はっはっはっ、遅い遅い。」

骨女『ステップを踏むような回避ですね。』

絡新婦「なぜ当たらん!」

悠「寅の拳とかに比べたら遅いわぁ。」

二口女「妖怪より人間の方が恐ろしいねぇ」

福太郎「ところで犬のことなんやけど」

骨女『ケルロスちゃんですか』

悠「名前が既に決まっている。」

福太郎「「ケル」ベ「ロス」?」

骨女『ケロちゃんだと何か不思議な物語が始まりそうだったので。』

悠「ほええ」

絡新婦「気色悪い」

悠「っか、ケルちゃんでよくね?」

骨女『では、フルネームがケルロスということで。』

悠「まぁ、何でもいいんだが……本気で飼うのか?」

骨女『悠さんのところで飼いますか?』

悠「……ゆうなは喜びそうだけどバロンに喰われそうだしなぁ。」

骨女『福さんは?』

福太郎「うちは今で結構ギリギリやからなぁ。」

骨女『ということはウチで面倒みるのが一番という事になるわけです。』

悠「いいならいいんだけどな。っか、お茶とあんみつは?」

二口女「でてこないと思うよ」

福太郎「なんで?」

二口女「首姉妹、表で三つ首犬と戯れてるし」


～～

ろくろっ首「かわええわぁ～。」

抜け首「ほんまやわぁ」

チワワ頭『ワオン』
トイプー頭『キャンキャン』
ポメ頭『オンオーン』


～～

悠「えー……」

福太郎「任せて平気そうやな。」

悠「ったく、もう勝手にやらせてもらう。厨房借りるぞ。」

骨女『どうぞー』

絡新婦「いや、どうぞではないだろ」