第拾弐夜『福太郎の不思議な日常』

ー集合墓地:あやかし屋ー

福太郎「あけおめですー」

『「「あけましておめでとうございます。今年もよろしくおねがいします」」』

福太郎「皆、元気そうやね。」

骨女『はい、おかげさまでー。ちなみに今日は貸きりですので皆さんぞんぶんにあやかし屋をご堪能くださいなんし』

クロ「酒」

お仙『赤いナニカ!』

リュカ「水!」

メリー「オレンジジュース」

福太郎「遠慮なしで堪忍な。」

骨女『いえいえー逆に清々しいですよ。福さんもお酒で?』

福太郎「んっ、俺はノンアルコールの炭酸物があるんやったらそれで」

骨女『では、コーラでいいですね』

福太郎「オッケー」

二口女「久しぶりだねぇ」

福太郎「ちょくちょく顔出しとる気もするんやけど。久しぶりかな?」

二口女「おや、そうでもなかったかね?」

福太郎「んー?」

絡新婦「わらわ達、妖怪と人間では時間の流れが違うからな」

福太郎「せやけど、その場合は俺が久しぶりって感覚で、二口さんがそうでもないって感覚ちゃう?」

絡新婦「……確かに」

骨女『まぁまぁなんでもいいじゃないですか。ところで悠さんはお元気ですか?』

福太郎「元気やでー、また近々顔出すよきっとる」

骨女『そうですか。良かったですね』

絡新婦「全然!」

クロ「分かる」

福太郎「これがツンデレやで」

骨女『クロさんもですか?』

福太郎「んー……せやで」

クロ「適当いうんじゃねぇ」

ろくろ首「とりあえず唐揚げと天ぷらお待ちー」

抜け首「なんやリクエストあったら作るで」

福太郎「フライドポテト」

クロ「お前それ好きだよな」

骨女『そうなんですか?』

福太郎「酒はそんな飲まんけどオツマミとかジャンクフードすっきゃねん」

骨女『意外ですねぇ』

福太郎「そー?」

骨女『まぁ、それより、せっかくのお正月ですのでわちきがお酌しますなんし』

福太郎「あらまぁ、そらどうも」

骨女『あっ』

福太郎「ん?」

骨女『わかめコーラのがいいですか?わかめ無しですが』

福太郎「悠が喜びそうやな。」

クロ「アホだろお前ら」

メリー「わかめコーラって?」

お仙『わかめ酒のコーラ版デ……』

クロ「説明せんでいい!!」

福太郎「普通のお酌で」

骨女『はい、どうぞどうぞー』

リュカ「水うま!なにこの水!」

二口女「うちの水は普通の井戸水だよ」

リュカ「ううちにも井戸ほしいわぁ」

福太郎「ミネラルウォーターで我慢して」
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