第拾弐夜『福太郎の不思議な日常』

ー集合墓地:あやかし屋ー

福太郎「ということで色々とお疲れさんでしたー、かんぱーい」

「「『カンパーイ』」」

骨女『なにか一仕事終えたんですか?』

福太郎「お片づけを少々」

お仙『清掃活動ダ』

骨女『それはいいことですね。』

ラム「違うでしょーが!!」

クロ「もー、ほっとけ、そいつらは」

リュカ「ゴクゴクッ、スイマセン、水お代わりピッチャーで!」

絡新婦「備え付けの水をひとりで空にするでない!」

リュカ「暑いとすぐに枯れちゃうんです」

二口女「喉が?」

リュカ「ぜんしんがです!」

二口女「おや、子供になっているね」

福太郎「大人→高校生くらい→小学生くらい→幼女→死らしいで」

ラム「いや、なにをのんきに言ってるのよ。」

骨女『それは大変ですね。お水のおかわりどうぞなんし』

リュカ「おんにきります!」
ドババッ

絡新婦「頭からかぶるなっ!」

福太郎「スポンジより水吸うから床にこぼれんので堪忍したって」

リュカ「復活」

クロ「もうバケツ持ち歩いて水入れたらそこに足ツッコんどけよ」

リュカ「……!!」

ラム「その発想は無かったって顔してるわよ」

福太郎「背中に登山用の給水タンク背負うって手もあるで」

クロ「それ高いだろ」

福太郎「そこそこするやろね」

リュカ「私はそんな贅沢言わない。水さえくれたらそれでいい」

骨女『低燃費ですね』

絡新婦「いや、燃費悪いだろ」

ラム「そもそもサボテンて夏場でもそんな水分要る植物じゃないわよね。」

二口女「妖怪化して燃費が悪くなることもあるさね。」

福太郎「ブーメラン?」

二口女「あっはっはっ。」

骨女『二口さんはもう少し仕事してくれたら助かるんですけどね。農作業でもやらせましょうか』

二口女「この暑い中、勘弁しておくれ。」

ろくろっ首「調理場も夏場は地獄やで~?」

抜け首「まったくや。ところで悠はおらんのか?」

ラム「そういえばアレも関係者でしょ。なんで手伝いに来てないのよ」

福太郎「んー、電話したんやけど」

ラム「でなかったと?」

福太郎「いや、悠は出んかったんやけど代わりに道玄さんが出て」

~~

道玄『小僧の携帯だが、今ちょうど崖の下に落ちていった。しばらくは本人は出れない』

雲水『がははははっ!おーい、居たぞー!!鎖投げてくれ鎖ぃ!』

~~

福太郎「って、感じで忙しそうやったもんで」

ラム「それ、普通に事件よね」

福太郎「はっはっは、悠なら日常やで」

クロ「なんで死なねーんだろ」
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