ｰ校舎内:教室ｰ

福太郎「すっかり日が暮れてしもたね。」

クロ「いつまで気絶してるんだコイツ……」

天海「……ハッ!」

六角「坊ちゃん!」

天海「…………はぁ、なぁ、伊佐美」

伊佐美「はい」

天海「赤ん坊はな極度の恐怖を感じると眠るねん。眠たいからちゃうけど、眠るねん。それはな生命に組み込まれた本能やねん。俺はな、伊佐美、気絶したんやない。そんな簡単なもんやない。生命に組み込まれたそれを作動させたんや……あえて名付けるなら、DNA気絶…………わかったな?」

福太郎「……」
ラム「……」
お仙『……』
クロ「……」

伊佐美「……ようは気絶ですよね?」

六角「そだね。」

『きゃあああっーー!』

福太郎「悲鳴?!」

天海「宿直室や!」


～～

ラム「小宮先生!」

小宮「あ……み、みなさん!」

福太郎「生丈夫ですか?」

クロ「なにがあった」

小宮「わ、私の後ろに落ち武者が……」

六角「確かにまだ霊の気配が残ってるみたいです。レーダーに反応ありまぁす。」
ピピピッ

伊佐美「襲われたんですか?」

小宮「いえ、叫んだら消えました」

お仙『驚かしに来ただけってことカ?』

天海「いや、そんなわけはないはずや。とりあえず、小宮センセ。怖いでしょうけど我々と一緒に来てください。」

小宮「は、はい」


～～

天海「おいおい、お化けよー。出てきて話をしょーやないか!」

福太郎「え、こういう探し方?」

クロ「実に非効率だな……」

六角「そうですね。ここはひとつ手分けして探しますか」

福太郎「せやね。」

ラム「賛成。このままじゃ夜が明けかねないし」

伊佐美「えぇっ?!」

六角「だってしかたないでしょ!学校広いもん!」

伊佐美「ありえない!ありえないです!」

天海「そういう時のために、コレ(オバケガン)をもっとるんやろ!」

伊佐美「無理、絶対無理っ!」

天海「小宮センセは俺と一緒に来てください。守ります。」

伊佐美「ずるい!怖いだけでしょ!」

天海「守ります」

伊佐美「ひとりじゃ怖いからでしょ!」

福太郎「まぁまぁ、こんだけ人数居るし。」

天海「せやね。」

ラム「私は校庭の方を見てくるわ。お仙、きなさい」

お仙『アイサー』

天海「福太郎さんは普通のひとやから、俺と一緒に来てください。守ります。」

福太郎「ああ、どうも。」

天海「六角さんは体育館に」

六角「ラジャー!」

福太郎「クロも六角さんと一緒にいってくれる」

クロ「分かったよ」

天海「伊佐美は向こうの棟や、頼んだね。」

伊佐美「頼まれない。っていうか、ずるい!!」

天海「センセ、福太郎さん、行きましょ」

小宮「は、はい」

福太郎「ええんかなぁ……」

伊佐美「ないわぁー、こんなんぜったいないわー。」