第拾壱夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「ただいま」

花の女「ただいまー」

クロ「お帰り」

お仙『メリーちゃんの飾りつけも終わったヨ』

メリー「えへへ」

福太郎「おお」

花の女「なにあれ、狡い。超可愛い」

クロ「うちで一番シャレてるのはメリーだな」

福太郎「いちばんやらしいんはすっきー!」

すっきー『なんでっすか!!』

花の女「おや、誰ですか?」

クロ「ああ、そういえば初顔合わせか。隙間女のすっきーだ。」

花の女「花の女のハッナーです」

クロ「対抗すんな」

お仙『おっせーでス』

クロ「もうめんどくせぇ!!」

福太郎「とりあえず、写メっとこ」
パシャ
メリー「えへへ」

花の女「なんだあのツンデ霊。かわいいな、おい」

クロ「デレデ霊だろ」

メリー「ちがうもん!」

福太郎「デレデ霊はすっきーで」

すっきー『ふぁっ?!』

お仙『違うと思ウ』

福太郎「せやね」

すっきー『なんか私が恥かいた感じっす!!』

福太郎「さて、とりあえずひな祭り何で……ちらし寿司作ります」

クロ「ごく最近食った気がする。」

福太郎「なら、お吸い物付きで」

お仙『ピザ食べたイ』

福太郎「ピザとろか」

クロ「うぉい!!」

花の女「私は野菜ジュースとコーラとミネラルウオーター」

クロ「水分ばっかりだな!」

福太郎「固形ダメなん?」

花の女「土か肥料系ならいけますね。っていうか、固形物は食べたことないんですけどね。生まれたばかり何で」

クロ「その割には変なこと色々知ってるな」

花の女「記憶をもらってるんです」

福太郎「どういう事?」

花の女「私、足の裏から根を出せるんですけどね。例えばこの畳。畳は植物ですよね?それに根を這わせると畳の記憶を吸収できるんです。」

福太郎「なにそれスゴイ」

花の女「まぁ、なにから何までってことではないんですよね。容量的なものなのか要領的なものなのかわかりませんけど。とりあえず、一般知識的なものは吸収してみました。」

クロ「なんで畳が一般常識知ってるんだよ」

福太郎「テレビの音とか俺らの会話を記憶してうんぬんってやつちゃう?」

クロ「そういうもんなのか?」

メリー「植物の世界ではそうなのかも」

クロ「そういわれたら何も言えないが……」

福太郎「そういう意味では完全な植物系ってレア何かもね。」

花の女「崇めたまえ!」

クロ「調子に乗るな」
90/100ページ
スキ