ｰ集合墓地:あやかし屋ｰ

福太郎「まいど」

骨女『ああ、いらっしゃいませ……なんですけど、申し訳ないですが、少々お待ちいただけますか。』

福太郎「どないかしたん?」

骨女『実はアレが……』

【オォォォッオォッ!】

福太郎「うわぁ、見るからにダークネスなあれなに?」

骨女『色んな呼び方が存在するのですが煤(すす)ですね』

福太郎「煤?」

二口女「埃とここにくる妖怪たちの妖気の残滓が混ざり合ってああいうものになるんだよね。俗に言う低級霊てきなのだよ。RPG的に言えばボスが召喚してくる雑魚」

福太郎「なるほど、わかりやすい。けど、どないするんです?」

二口女「方法はいくつかある一番わかりやすいのは祓う」

福太郎「分かりやすい」

骨女『ですけど、祓うために大量の塩をふりまかないといけないんです。』

福太郎「ふんふん」

骨女『そのあとに残った煤の残骸と大量の塩を掃除しないといけないので実に面倒なのですよ』

福太郎「他の手は?」

骨女『力づくで引っぺがして潰します』

福太郎「そんなんでもええんや」

骨女『はい、ただし、手が汚れます』

二口女「手どころか汚いのが至る所にへばりつくんだよね。」

福太郎「そら、いややね。」

骨女『なのでどう処理しようかと悩んでる最中なんです』

福太郎「んー……めんどうでも塩が無難ちゃう?」

骨女『ですよね。』

福太郎「……あ、せや。紙ある?」

骨女『神ですか?』

福太郎「いや、ゴッドやなーてペーパーの紙」

二口女「あるよ、でもどうするんだい?」

福太郎「これにサラサラっと……よし。お札完成」

骨女『おぉっ!』

福太郎「これを貼りつけたら浄化できんかな」

骨女『福さん、お札なんてかけたんですね。』

福太郎「最近教わったんよ。」

二口女「私たちは触れないから、フクタローが貼ってくれるかい?」

福太郎「あいあい、ほんなら」
ペトッ
【オォォッオーーー!!】
パアァァ……バンッ!
福太郎「ぶっ!?」

骨女『あらら…』

二口女「途中までは良かったのに……最後で破裂しちゃったか」

福太郎「くっさ……これ、くっさ。」

骨女『レベルの高い汚れみたいなものですからね……。大丈夫ですか?』

福太郎「あんまり……。帰ってシャワー浴びるわ」

骨女『なんかすみません。』

福太郎「ええんよ。また、寄らせてもらうわ」