第拾壱夜『福太郎の不思議な日常』

ー集合墓地:あやかし屋ー

福太郎「サタンにベヒモス?」

悠「ズズッ、そうなんだ。」

福太郎「サタンてミスター?」

悠「いや、デラぺっぴんな美少女」

骨女『デラぺっぴんって言葉を初めて聞きました。』

福太郎「ズズッ……スキュラさんももちろんおるんやろ?」

悠「いるよ」

福太郎「見た目のインパクトは?」

悠「スキュラがぶっちぎってたな。でも、ベヒモスの尻尾もなかなかゴツイ」

骨女『しっぽ、ですか?なんかかわいらしい感じなんですけど。』

悠「いや、尻尾っていうか……RPG終盤に出てきそうな恐竜モンスターの腕みたいな尻尾。しかも四本(割れ?)」

福太郎「なにそれ怖い」

悠「見た目幼女なのに背後にあるその凶悪なしっぽにたじたじですよ。ええ。」

骨女『では、最後のサンタさんはそれはそれは凶悪な姿なんですね。』

悠「……グラデ髪の露出の多いねーちゃん?」

福太郎「おっと、ここにきてサタンに疑惑」

悠「いや、でも、一番ヤバい気配があったよ。見た目とは裏腹に軽いノリで緒超カメハメ波撃ちそうな感じ」

福太郎「そらヤバいわ」

悠「だからおれもセクハラするタイミングを見計らってる」

絡新婦「すんな!!」

悠「ちなみにスキュラにしたら犬にめっちゃ噛まれた。」

骨女『既にやってるじゃないですか。』

悠「まだ、セクハラ発言だけだからセーフ」

絡新婦「アウトじゃボケ!」

悠「なんだよ!着物の隙間に手突っ込むぞ!手!」

絡新婦「///!」
ドスッ!ドスッ!ドスッ!

福太郎「痛い?」

悠「すげぇ痛い。ズズッ」

骨女『その割に平然としてますね』

悠「血が出てない限り平気」
たらっ……

福太郎「でとるよ」

悠「すいません、スタミナンxください」

骨女『それ、来月からなんです。』

悠「ガーン、出鼻をくじかりれたな」

福太郎「唐突な孤独のグルメ」

悠「つい、ドラマシリーズレンタルして一気に見ちゃった。深夜に」

福太郎「深夜に見たらアカンやろ。」

悠「そんなことないよ。腹が減りすぎて夜中に街に繰り出して豚の生姜焼きを食わしてくれる店を駆けずり回るだけ」

骨女『そうとうですね』

福太郎「深夜に肉料理はみたらアカン」

悠「という話をしてたら猛烈に腹が減ってきた。」

福太郎「シンプルやね。」

悠「えへへ」

絡新婦「褒められてはいないぞ」
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