第拾壱夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

紫「ズズッ、お茶が美味しいわね。」

福太郎「ズズッ、ですねー。」

クロ「いや、なんで居座ってる」

紫「なんでって、結界の修復よ。」

クロ「お茶飲んでるだけじゃないか」

紫「私ぐらいのものになればこうしてお茶を飲みながらでもできるのよ」

福太郎「へー、さすがです。」

紫「アナタの反応って本当にそう思ってるのかどうか分からないわね。」

福太郎「そうですか?」

紫「もっと感情を起伏させなさいよ」

福太郎「こんなにも喜々としてるのに」

紫「え、なに、私が感情を読み取れてないだけ?」

クロ「いや、そうではないと思う」

福太郎「えー」

紫「もっと笑顔見せてよ」

メリー「ご主人様がいい顔してるときはすっきーにセクハラしてる時だよね。」

福太郎「では、すっきー。」

すっきー『いやっすよ!』

紫「しかたないわねぇ。私に……」

福太郎「いえ、大丈夫です」

紫「なんで食い気味に拒否した?ん?」

福太郎「いえ、深い意味はないです。はい。」

クロ「……」

すっきー『……』

メリー「……」

お仙『……』

紫「アンタたちも何黙ってるのよ!」

クロ「なんていったら正解なんだよ」

紫「ゆかりん可愛い~とか」

福太郎「あの、追いつめるんはちょっと……」

紫「追いつめてもないわよ!!」

福太郎「なら良かった」

紫「アナタと話してるとものすごく疲れるときがあるわ」

福太郎「……更年期障害?」

紫「隙間送りにするわよ」

福太郎「すんません。堪忍してください」

お仙『怖いナ』

メリー「ホントに……」

福太郎「夕飯何にしよか」

紫「寒いから鍋とかどうかしら」

クロ「食っていく気、満々だな」

紫「当然よ」

クロ「当然かよ」

福太郎「鍋でええかな」

お仙『私は一向にかまわン!』

クロ「なんで威張ってるんだ」

福太郎「ほんなら、紫さん」

紫「なに?」

福太郎「材料出してください」

紫「……私が?」

福太郎「Yes」

紫「それは食事させる代わりに金を払うようなことかしら?」

福太郎「いや、寒いんで買い物行くんがおっくうなんです。」

紫「強かねぇ」

福太郎「いやぁ、それほどでも」

クロ「褒められてはないと思う」

紫「まぁいいけど。」
にゅ、ドサササッ!

メリー「わー、色々落ちてきた」

福太郎「これはどっから?」

紫「秘密♪」
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