第拾壱夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「……」

メリー「……」

福太郎「…………」

メリー「ご主人様?」

福太郎「ん?」

メリー「さっきから何見てるの?」

福太郎「んっ、この絵」

メリー「絵?」

福太郎「幻想郷とつながっとる絵」

メリー「どうかしたの?」

福太郎「いや、最近空間とか時空系の結界(?)の結び目的なんがうっすらやけど見えるようになってな。」

メリー「うん。」

福太郎「この絵の結び目らしい部分が見えとるんよ」

メリー「そうなんだ。」

福太郎「触ったら危ないかな」

クロ「おい、やめろよ。なんで危ないかもってわかってるのを触ろうかと考える」

福太郎「へへっ」

クロ「笑うところじゃねーよ!」

メリー「あ、ならすっきーのいる隙間とかもわかるの?」

福太郎「いや、すっきーの隙間は場所、変わらんし」

メリー「あ、そっか」

福太郎「ちょっとおバカなメリーちゃんもかわええよ」

メリー「おバカじゃないもん!」

お仙『脳がちょっと小さいだけだよナ』

クロ「その言い方のがひでぇよ」

お仙『それで結界ってどんな風になってるんダ?』

福太郎「結界が見えとるわけやないんやけど、綻び?なんかリボンみたいなんが見える」

クロ「リボン?」

福太郎「そうそう。ここら辺に……」
ガシッ
紫「はい、そこまで」

福太郎「あら、紫さん」

紫「もう、なんにでも手を伸ばしたら駄目よ?」

福太郎「んっ、やっぱりこれ触ったらダメなやつでした?」

紫「うっかり解くと、隙間がパックリひらいて落ち込んじゃうわよ」

福太郎「怖っ」

クロ「そんなものを設置していくなよ」

紫「あら、今まで害はなかったでしょ?というか、普通見えないのよ?神獣であるあなたですら見えないでしょ?」

クロ「……」

福太郎「ええぇっ?!クロって神獣なんっ?!」

クロ「大神ってなんどもいってきただろーが!!」

メリー「神獣ってすごいの?」

紫「そこら一辺倒な雑魚妖怪よりはスゴイ。でも、まぁ彼女は…………ほどほど?」

クロ「ほどほどってなんだ!」

紫「いや、スゴイってほどじゃないし。だけど雑魚ってことでもないし……ほどほど」

福太郎「お仙は?」

紫「スゴイと思うわよ。ただし、お仙ちゃん事態が凄いんじゃなくてお仙ちゃんをキョンシーにした術者がすごいってところで。」

お仙『私をキョンシーにした術者にあったことないけどナ』

紫「完全にフリーにして暴走しなくて自我を保っている状態にできてるから本当にすごい術者よ。」

福太郎「ほんなら、メリーちゃんは?」

紫「自動自律人形ってだけですごいでしょ」

福太郎「そらそうか。」

メリー「なんか私だけ雑……」

福太郎「なら、すっきー」

紫「……まぁ、ね。ほら、都市伝説では有名だし」

すっきー『すっごい言葉をにごされてる?!』
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