第壱夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

悠「ちぇき」

福太郎「ん、らっしゃい。」

悠「うわ……なんだこの本の山」

福太郎「いきつけの古書店でまとめ買いしてきた」

悠「古書店……もしかして、関西弁を話す女の子の店主とか狼とかちっこいおさげっ子とか医大生とか師範代とか…」

福太郎「ごめん、何の話?」

悠「あのねー、えとねー……八神堂って店か?」

福太郎「惜しい」

悠「え?」

福太郎「真神堂って店や」

悠「「や」じゃなくて「ま」か…」

福太郎「ちなみに店主は怪しいじいちゃん」

悠「あー……うん。そっか」

福太郎「あからさまにテンション落ちたな」

悠「いやいや、うん、気にしないで」

福太郎「よかったら読む?」

悠「ずいぶんと古い本だな」

福太郎「安いもんをただまとめ買いしてきただけなんやけどね」

悠「気が向いたら借りるよ」

福太郎「んっ。」

悠「ところで……」

福太郎「ん?」

悠「バイオ買ったんだけどさ」

福太郎「ハザード?」

悠「そっ」

福太郎「プレステのはやったわ」

悠「レオン&クレア?」

福太郎「クリス&ジル」

悠「初期か」

福太郎「初期やね。ステージは洋館でラスボスがタイラント」

悠「バリーが好きだった」

福太郎「んで、バイオがどしたん?」

悠「あー……バイオハザードシリーズはもはやゾンビよりBOWやマジニといった完全にクリチャーが襲ってきてな」

福太郎「びーおーだぶりゅー?」

悠「今のなんか可愛いなをい」

福太郎「んで、BOWって?」

悠「Bio Organic Weaponの略称。意味は「有機生命体兵器」初期で言う所のハンターだよ」

福太郎「あ~あのなりそこないのリザードマンみたいな奴な」

悠「そーそー、アレ系ばっかりが襲ってくるんだよ。まぁ、アレもバイオハザードなんだろうけど」

福太郎「ちなみ、マジニいうんは?」

悠「バイオ5の敵。見た目人間、たまに頭吹っ飛ばすと虫みたいなのが生えて向かってきたりと色んなタイプがいる最終的にはガトリング背負ったオッサンになる」

福太郎「人なん?」

悠「いや、マジ二」

福太郎「そっかぁー……唸りながら喰いかかってくるだけやないんや」

悠「いやいや、もう走る飛ぶ避ける弾く凶暴だぜ」

福太郎「バイオハザードやな」

悠「バイオハザードなんだよ……っでさ、福ちゃんはもし街にゾンビが蔓延りだしたらどうする?」

福太郎「意思疎通不可能系?」

悠「不可能系のまんま捕食オンリーゾンビ。」

福太郎「んー……良くて三日いや、二日かな」

悠「もっと希望を持てよ!」

福太郎「とりあえず……モーテルと病院と学校には行かん」

悠「確かに、あと遊園地も鬼門だな……」
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