ｰ福太郎の部屋ｰ

ラム「そっちも大変だったみたいじゃない」

福太郎「ん?」

ラム「妖精だとか夢魔だとか」

福太郎「んん、そうなんよ。まぁ、実際大変だったんはメリーちゃんやけど」

メリー「私は大丈夫よ」

ラム「それでどうしたの?」

福太郎「悠に渡してきた。んで、悠からメフィストさんに渡すって」

クロ「それはそれで不安だな」

福太郎「怪しいもんは怪しいもの好きへってことで」

クロ「……なるほどな。」

ラム「はー……」

福太郎「大丈夫?」

ラム「ああ、大丈夫よ。でも、私ももう少し身体鍛えないと」

福太郎「俺よりは十分しっかりしとると思いますよ」

クロ「まぁ、お前は常人よりやや非力だからな」

福太郎「アイアム虚弱体質!」

ラム「威張ることではないわね。」

福太郎「そや、ラムさん、もう少しゆっくりしていかれます?」

ラム「どうしたの?」

福太郎「いや、この後ちょっと来客があって、もしええんでしたら一緒にいて欲しいんですわ」

ラム「別にいいけど……?」

福太郎「んっ、どもです。」

コンコンッ!

クロ「はい?」

『消防署の方から来ました』

クロ「消防署?消火器なんていらないぞ」

『消防署の方から歩いてきただけだ』

クロ「なんじゃそりゃ!」
ガチャ!

ミハイル「やぁやぁ、これはどううもどうも。ええと、誰だったかな?」

クロ「十中八九初対面だ!」

チコ「どいてください、すみません。私たち小鳥遊悠さんから紹介をいただいたものなんですけど……」

ミハイル「はじめからそういっているだろう」

クロ「ひと言もいってねぇぇっ!!」

福太郎「どうぞ、狭いところやけど入ってください」

チコ「すいません。お邪魔します」

ミハイル「ハッハッハ。入ってやろう」

クロ「殴りてぇ……」

福太郎「こんにちは、ええと、ミハイル君やったよね。それと……」

ミハイル「そうだ。僕がミハイル殿下だ!」

チコ「すみません。私は萌原チコといいます」

ラム「殿下?」

福太郎「あちら、国王さん」

ラム「……は?」

チコ「こんな潰れ肉まんが国王だなんて信じられませんが、本当に10歳にして一国の国王なんです。」

ミハイル「誰が二年前の冷凍肉まんを便所に叩きつけたような顔だ」

チコ「そこまでいってない!!」

ラム「なんなの……」

ミハイル「僕はご飯の方が好きだ」

ラム「は?」

ミハイル「ナンなのと聞いただろ。僕はご飯派だ」

ラム「……」

クロ「なんだコイツ……色んな意味でやりにくいな。」