第拾壱夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

コンコン

福太郎「はーい」

りんね「あけましておめでとうございます」

福太郎「これはこれはあけましておめでとうございます。」

りんね「はい、これつまらないものですけど」
ドサッ
福太郎「んっ。……なんですの?」

りんね「ワカメ」

福太郎「ワカメ?」

りんね「たくさん乾燥ワカメ頂いたのよ。よかったら食べて」

福太郎「そらおおきにです。まぁ、どうぞ」

りんね「お邪魔します」

クロ「よう」

りんね「お正月してる?」

クロ「……どういう質問だ」

りんね「ゴロゴロ」

クロ「ああ、そうだな。テレビ三昧だな」

りんね「お正月って言ったらそんなものよね。」

福太郎「でも、スーパーは凄いですよ。」

りんね「スーパー凄い?」

福太郎「スーパーがすごい」

りんね「あらやだ、小ボケいれちゃったわ」

お仙『5点』

りんね「何点満点中……いや、いいわ。やっぱり言わないで」

クロ「自分でブレーキかけたな」

りんね「それでスーパーの何がすごいの?」

福太郎「三が日最後やからおせちの残りを全部売り切ろうと半額以下でなんでも売ってた」

クロ「丹波黒豆金箔入りが半額とかな」

お仙『2000円の缶詰ハ?』

福太郎「変わらんんままやったわ」

クロ「あの缶詰は本当になんなんだろうな……」

りんね「しばらくこれでイベントごとないものね。」

福太郎「新年いう意味では一月はまるまるイベント中なんやけどね」

お仙『イベントあるゾ』

クロ「なんだよ」

お仙『これからどんどん寒くなル』

福太郎「悠が聞いたら引きつけ起こしそうやな」

クロ「イベントじゃねーしな」

りんね「でも寒くなるのよねぇ」

お仙『温泉行きたイ』

クロ「一日二回風呂入ってる奴が何言ってる」

りんね「むしろそれだけお風呂好きだから温泉行きたいんじゃない?」

福太郎「宝くじが当たってたら連れてってあげたんやけどな」

りんね「当たらなかった?」

クロ「連番とバラとミニで900円」

りんね「ひとつにつき300円は当たったのね。」

福太郎「せめて10000やったら元取れたのに」

クロ「まぁ、そう甘くねぇわな」

お仙『りんねは買ってなかったのか?』

りんね「忘れちゃってたわ」

福太郎「あらまぁ」

りんね「でも、逆に運をため込んでるから何かいいことが起こる気がするの」

クロ「転ばないとかじゃないか」

福太郎「なるほど」
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