第拾壱夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

悠「明日行こうか」

福太郎「……」

悠「どした?」

福太郎「いや、いつの間に?」

悠「細かいことは良いじゃないか」

福太郎「んー……せやね」

クロ「いや、気にしろよ」

福太郎「で、明日?」

悠「そう明日。見つかる、見つからないにしろ年明け前に蹴りつけたくない?」

福太郎「それもそやね」

クロ「クリスマス直後に死体掘りか……」

お仙『飛んでルー』

悠「いやなら残ってもいいぞ」

クロ「うるせーよ、バーカ」

悠「気をきかせたのにバカといわれた件」

お仙『ご褒美でス』

悠「……なるほど」

クロ「だーってろ!」

悠「まぁ、実際死体掘りは体力も精神も削られるし無理にしない方がいい、福ちゃんもな」

福太郎「俺がせーへんかったら悠は?」

悠「一応やるよ。乗り掛かった舟だし」

お仙『泥船だったら?』

悠「例え泥船でもおれは泳いでいける

福太郎「素敵です」

悠「ありがとう。」

福太郎「けど、行くとしたら探知係がいるよな」

悠「そだな。できればラムちゃん呼んどいてくれ。」

お仙『ダーリン浮気はダメだっちャ!』

悠「そのラムちゃんは嫌いじゃない。むしろ、元祖セックスシンボル」

クロ「黙れ」

福太郎「よー分かる」

クロ「オマエも分かってんじゃねーよ!」

福太郎「怒られちゃった」

お仙『大丈夫。ご褒美でス。』

クロ「もういい!」

悠「ってことで、とりあえず明日行く方向でいいのかな?」

福太郎「Ok」

悠「んじゃ、また明日」

福太郎「んっ、ほなね」

クロ「……見つかるといいんだけどな」

福太郎「ホンマやね。とりあえず、ラムさんにメールしとこ」

お仙『ナズ子が居ないからラムに頑張ってもらわないとナ』

福太郎「せやね、ただ来てくれればええんやけど」

クロ「あいつは何だかんだで気にしてたしくるだろ」

コンコン!

福太郎「はい?」

ラム「来たわよ」

福太郎「はっや」

ラム「っていか、ちょうどここに向かってる途中でメール来たのよ」

福太郎「さいですか、ついに瞬間移動でもでけるようになつたんかと思いましたわ」

ラム「私は孫悟空か」

福太郎「初代かGT……」

ラム「小さいってか?ん?小さいって言いたいのか?」

福太郎「まぁまぁ、どうぞ入ってください。外は寒いですやろ」

ラム「ったく……」
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