第拾壱夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎り部屋ー

福太郎「ただいま」

お仙『お帰リ』

クロ「例の如くうやかし屋でたむろってたよ」

福太郎「はい、もちろんお土産のお団子」

メリー「わーい」

福太郎「にしても年末って感じやな」

クロ「何処もかしこもクリスマスと正月製品だらけだ」

福太郎「餅買う?」

クロ「……いや、買ってもいいけど、そこまで食べるか?」

お仙『お雑煮とお鍋』

クロ「ああ」

お仙『あと、つけ焼きに……お雑煮』

クロ「雑煮二回目だよ」

福太郎「いざ、餅っていうてもバリエーションはないよな」

メリー「お餅のピザは?」

福太郎「ああいうんはピザ屋さんで作ってもらった方が美味しいよな」

お仙『ピザ食べたイ』

クロ「餅はどうした」

お仙『それはそれ、これはこレ』

福太郎「夕飯ピザにする?」

お仙『最高!』

クロ「いいけどさ」

福太郎「ほんなら、ピザのチラシどこやったかな」

お仙『冷蔵庫に貼ってあるから、とってくるゼ!』

クロ「なんだ、あのテンションの高さ……」

福太郎「食べたかったんやね、ピザ」

クロ「ぽいなっ……。で、何にする?」

お仙『チーズピザ』

クロ「プレーンなんて旨いか?」

お仙『これがなかなカ』

福太郎「俺はミックスピザにしよかな」

クロ「私は……ちょっと待てハーフ&ハーフで頼むのか?」

福太郎「食べられるんやったらひとり一枚いってもええで」

お仙『じゃあ、私は二枚!』

クロ「なんでそんな飢えてるんだ……」

お仙『成長期なのか最近お腹が空くんだヨ』

クロ「お前が成長するか!」

福太郎「んー……そしてら、もう少し人数呼んでピザパーティする?」

クロ「クリスマス目前にパーティって……」

福太郎「まぁ、それはそれってことで。それにたまにりんねさんに声かけとかんと泣かれたら困るし」

クロ「……それはなるほど」

お仙『呼んでくル』

福太郎「よろしゅう」

~~

りんね「ピザ食べるの!私全額出すわよ!」

福太郎「割り勘でええです。おちついてください。」

クロ「どんだけだよ……」

りんね「なんか最近呼ばれなかったし……」

お仙『まぁまァ』

福太郎「りんねさん何がええです?」

りんね「ええと、野菜多めので」

クロ「健康的だなぁ」

お仙『健康に気を使うのはいいことダ』

りんね「ねー」

クロ「死人が気を使う必要あるのか?」

福太郎「しー」
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