第拾壱夜『福太郎の不思議な日常』

ー集合墓地:あやかし屋ー

悠「そういえばここって野菜サラダとかできる?」

抜け首「サラダ?!」

悠「ここ最近、ちょっと胃が荒れてる気がしてな。野菜生活してるんだ」

福太郎「マジで」

悠「ああ、体重は落としたくないから量は食ってるけどな」

抜け首「体重落としたぁないとか!ないとか!」

悠「なぜ切れてる」

骨女『女の子の前で体重の話は禁止ワードですよ』

悠「……骨子も?」

骨女『私は軽すぎるのが悩みです』

悠「骨だしな」

福太郎「っていうか、今体重何キロ?」

抜け首「……誰のや?」

福太郎「そないに睨まんでも、悠の体重やて」

悠「99.8キロ」

福太郎「約100」

抜け首「うそやん!」

悠「そうなんだよ。100いってないんだよ」

抜け首「そこやない!」

悠「どこだ?」

抜け首「タッパあるけど100は嘘やん!」

悠「だから、99キロだ」

抜け首「やかましいわ!」

悠「なんで怒ってるの……」

ろくろっ首「どないしてん~?」

抜け首「うそばっかつくねん!」

悠「ついてないんだけどなぁ」

福太郎「脱いでみればええんとちゃう?」

悠「脱ぐとおれすごいからちょっと……」

絡新婦「あほか」

骨女『私も脱ぐとすごいですよ』

悠「……まぁ、綺麗そうだな骨の形とか」

福太郎「確かに」

二口女「にぎやかだね。」

悠「体重が100キロじゃなくて99キロで抜け子が怒った」

二口女「なるほど、まるでわかりゃせんね。」

福太郎「悠が脱いだらすごいって話」

二口女「ほー、それはなかなか」

骨女『脱ぎますか?』

悠「脱ごうか?」
スッ

抜け首「マジ?」

絡新婦「やめいというとるだろ!」

福太郎「なら、腹筋だけでも」

悠「よし来た」
ペラッ

骨女『おー、これはなかなか』

抜け首「わー、割れとる」

ろくろっ首「ひゃ~」

二口女「これは凄いじゃないかい」

絡新婦「……」
チラッ

悠「そうだ。腹筋で思い出した。ゆえが最近いい感じに腹筋われてきててな」

福太郎「ゆえちゃんが?」

悠「しっかりトレーニングしてるからな。」

福太郎「ええのん?」

悠「うっすら筋肉の乗った女子ってエロくね?」

福太郎「……ありやね」

骨女『マジですか。私も頑張ってみましょうか』

悠「……骨密度でもあげるのか?」

福太郎「骨太ってええことやね。」
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