ｰ集合墓地:あやかし屋ｰ

福太郎「毎度」

悠「どいま」

骨女『いらっしゃいませ。おや、げんきになられたんですね。』

福太郎「おかげさんで」

悠「おれは元気ない……」

骨女『そうはみえませんが?』

悠「いやー、もうつらくて辛くて……」

抜け首「どないかしたんか?」

悠「寒い」

抜け首「は?」

悠「寒いんだよぉぉぉ!」

福太郎「ほら、ここ数日、低気圧でぬくかったやん?その反動がきとるんよ」

悠「サムイヨサムイヨ」

抜け首「出川か!」

福太郎「なんか飲み物あげて」

骨女『あったかいお茶で?』

悠「冷たいので」

骨女『はーい』

抜け首「なんでやねん!」

福太郎「悠は猫舌なんよ」

悠「にゃーん」

絡新婦「……」

悠「熱い視線を感じる」

絡新婦「軽蔑の視線じゃ!」

抜け首「せやけど、寒いのに冷たいもんのんで余計寒いやろ」

悠「味噌汁飲もうかな」

絡新婦「みそ汁は暑くていけるのか」

悠「冷たい味噌汁なんか飲みたくない」

絡新婦「ぐぐぅっ!!」

福太郎「まぁまぁ、落ち着いて」

悠「そういえば、抜け子、厨房いなくていいのか?」

抜け首「ちょっと休憩中や」

悠「ご休憩中か」

抜け首「なんで「ご」つけた」

悠「サービス」

抜け首「いらんわ!」

骨女『お茶でーす。』

福太郎「どうも」

悠「しかし、こう寒いとなるとおれは本当に死んでしまうかもしれない」

福太郎「言うても悠は不滅やん?」

悠「いやぁ、首とか撥ねられたらさすがにきつい」

絡新婦「それで生きてたら化け物だ」

福太郎「……」

抜け首「……なんでこっちみた」

福太郎「首撥ねられても平気な方おるなぁって思って」

悠「妖怪首おいてけに注意しろよ」

抜け首「なにそれ、こわっ?!」

悠「薩人マシーンだ」

絡新婦「妖怪なのかマシーンなのか」

悠「こまけぇこたぁいいんだよ」

絡新婦「な、殴りたい」

福太郎「殴っても効果ないと思うで」

悠「かすっただけでほほ肉とか抉れる勢いのパンチなら効果あるぞ」

絡新婦「できるか!」

骨女『蜘蛛足で突き刺すというのはどうでしょうか?』

悠「それも痛そうだ。」

福太郎「やるん?」

絡新婦「やらんわ!!」

悠「ほっとした」

絡新婦「お前ら、我をなんだと思ってる」

悠「女」

福太郎「ストレートやな」

骨女『間違いではないですね』