第拾壱夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

幽香「ただいま」

お仙『お帰リ』

幽香「はい、お土産」
どさっ

クロ「大根……」

福太郎「えらい沢山やな」

メリー「もらったの」

福太郎「マジすか」

幽香「まぁね。起き上がってるってことは少しは動けるようになったのね。」

福太郎「おかげさんで」

クロ「みの大根どうするかな」

お仙『ふろふき大根、おでん、味噌汁』

クロ「……まぁ、そんな感じだわな」

メリー「鰤大根とか」

クロ「ああ、でも、鰤は買ってきてないわ」

福太郎「今日はまぁ、ふろふき大根でええんちゃうかな。寒いし」

クロ「そうだな」

福太郎「俺が作ろか」

クロ「いや、まだ座ってろよ……。」

幽香「私が作るわ」

福太郎「マジすか!」

幽香「どういう意味かしら?」

福太郎「いやいや、悪意とか変な意味やないですよ?」

幽香「ならいいでしょ」

クロ「しかし、どういう風の吹き回しだ?」

幽香「ただの気分よ」

福太郎「そうそう、例の穴掘りなんですけど」

幽香「死体掘りでしょ」

福太郎「濁したのに」

幽香「いいから続けなさい」

福太郎「んっ、一応週末にもう一回いこかっていう感じになっとるんですけど」

幽香「週末ね……ただ、ピンポイントでこっちにこれるかどうかわからないわね」

福太郎「一応伝えとくってことで」

幽香「また、鼠を拉致れるかしら」

福太郎「強制はせんでええですからね?」

幽香「というか、もっと死体専門の奴がいいわね」

福太郎「おるんです?」

幽香「居るような、居ないような……あまり専門的過ぎるとちょっと癖が強い奴になるから」

クロ「っていうか、そんなのばっかりだよな……」

福太郎「まぁ、キャラの濃いひとらばっかりやったね」

幽香「妖怪なんてそんなもんでしょ」

福太郎「すっきーは案外薄味でっせ?」

すっきー『うす味ってなんすか!』

メリー「でも、すっきーはほら有名だし」

福太郎「まぁ、せやね」

すっきー『メリーちゃんには負けるっすけどね。』

メリー「えへへ」

クロ「今はすっかり悪霊から動く人形だけどな」

幽香「いいじゃないの、首吊り人形とか爆発するのより可愛いし」

福太郎「爆発するんはただの武器ちゃいますの?」

幽香「そうよ」

福太郎「ストレートに武器やった……」

お仙『だったらペッパー君とかはレーザー撃つかナ?』

クロ「あれは人形じゃなくてロボットだろ」
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