ｰ郊外某所-

悠「ふぅー……出ない!」

お仙『結構掘ったのにナ』

ナズーリン「変なものは出てきたけどね。」

悠「タイムカプセルが何で6個も出てきたのかは本当にわからん。っか、これ絶対に埋めたの忘れてるだろ」

お仙『ネットに晒ス?』

悠「やめなっせ。後でまとめてちょーーー深く埋め直すんだから」

ナズーリン「それも性質が悪い気がするね。」

悠「どっせーい!」
ザクッ!コッ……

お仙『今なんか変な音しなかったカ?』

悠「何かに当たった。どれどれ」
ザッザッ、ころっ……

ナズーリン「それ、骨じゃないのかい?」

悠「うそ、マジか!」
ザッザッザッザッ
ポロポロ、ころっ

お仙『いっぱい出てきタ』

悠「本当に出てきた」

ナズーリン「んっ、頭蓋骨だね」

悠「おー、見ろ。この立派な犬歯……って、これ犬の骨じゃねぇか!」

ナズーリン「そのようだね。」

お仙『つまり、死体は死体でも犬の死体に反応してたのカ』

悠「探し直しだ。」

お仙『この骨どうすル?』

悠「そうだな。まずタイムカプセルを敷き詰めて、そのうえに埋葬し直しておこう」

ナズーリン「酷い奴だ。」


～～


福太郎「ふー、冬いうても、森のなかは何かジメっとしとるなぁ」

幽香「そうね。」

クロ「日傘さす必要あるのか?」

幽香「特にないわよ」

クロ「ああそう……」

ラム「ストップ」

福太郎「んっ。」

ラム「反応があったわ、ここらよ」

福太郎「首つり……の死体もロープもないな。」

クロ「とりあえず上を確認するっていうのがな」

幽香「ちょっと?」

福太郎「はい?」

幽香「これじゃないの?」

福太郎「んっ……あらら」

クロ「ボロボロになった布切れは服と……リュックか?」

ラム「獣にでも持っていかれたのか、リュックの持ち主がないわね。」

福太郎「一応荷物チェックしとこか」

クロ「なんだかなぁ」

ラム「っていうか、ここ樹海じゃないわよね?どうしてこんなに遺物があるのよ……」

幽香「遺物どころか最初は遺体すらあったじゃない」

福太郎「うわぉ……」

クロ「どした?」

福太郎「袋に入った白い粉とずっしりとした重量のある拳銃と札束がはいってる」

クロ「おいおいおいおい……」

福太郎「どないしよ」

ラム「ふつうなら警察に通報」

福太郎「なら、普通やないし、これは拳二さんにわたそか」

ラム「私は何も見てないからね。」