ｰ郊外某所-

福太郎「ふー……歩くなぁ」

幽香「荷物が重いの?」

福太郎「いや、このぐらいはいけますわ」

ラム「反応は?」

ナズーリン「近くになってきているよ」

悠「おれのは全く反応しないんだが……」

お仙『壊れてるんじゃないのカ?』

悠「メフィストのだからあり得るなぁ」

ナズーリン「むっ」

ラム「あら……」

福太郎「どないしてん?」

ナズーリン「反応がわかれた」

ラム「私の方も包囲針が左右にぶれてる」

クロ「ってことは死体が二つあるってことか」

幽香「二つだけならいいけどね」

クロ「二つある時点で問題ありなんだが」

福太郎「どないしょか?」

悠「二手に分かれるか。チーム分けは……おれ、ナズナズ、お仙。」

福太郎「こっちは俺、ラムさん、幽香さん、クロ?」

クロ「このチーム分けの意図は?」

悠「バランス」

お仙『クロが私と離れたくないっテ』

クロ「じやあ、私らはこっちに行く」

お仙『スルー』

悠「おれらも行こうかナズナズ」

ナズーリン「その呼び方、やめてくれないかい?」


～～


ラム「こっち、こっちだわ」

クロ「しかし、あっち大丈夫だろうか」

福太郎「平気やろ。悠はアレでツッコミもできるしお仙のボケも拾えるよ」

クロ「そういう心配じゃねぇよ!」

幽香「まぁ、バランスっていったのはあってると思うわ」

クロ「そうか?」

幽香「ええ、そうよ」

ラム「女の好みで選んだとかだったりして」

福太郎「いや、そしたら俺ひとりの悠と皆になっとるはず」

ラム「全部ストライクかい……」

福太郎「悠やで?」

ラム「知らないわよ」

クロ「文字通りの女好きだ」

幽香「長生きしそうなタイプね」

福太郎「そうなんすか?」

幽香「今のは笑うところよ」

クロ「分かんねぇ」

ラム「むっ……」

福太郎「どないしました?」

ラム「針が止まった」

クロ「って、ことは……」

幽香「待って、アレじゃない?」

首吊り死体「……」
男の幽霊『うぅ……うぅ……』

ラム「はずれね。」

福太郎「わーお、がっつり傍に幽霊居るやん」

ラム「こんなところで首つったら死体が見つからないでしょうから地縛霊になったのね。」

クロ「どうするんだよ、アレ」

ラム「どうするって……」

福太郎「んー、おろしとこか?」

クロ「降ろすだけってのもまた何か嫌だな……」