ｰ集合墓地:あやかし屋ｰ

福太郎「まいど」

骨女『いらっしゃいなんし……あれ?』

福太郎「ん?」

骨女『おひとりですか?』

福太郎「んっ、後で悠が来るよ」

骨女『そうですか。それと、お疲れですか?少し元気がないように見えますけど』

福太郎「んっ……はは、平気やで」

骨女『ならいいですけど、どうぞなんし』

福太郎「どうも」

二口女「やぁ、福さん。」

福太郎「んっ、どうも」

二口女「なんだい、なんか元気ないようだね。」

福太郎「んー、はは、そうかなぁ」

二口女「ほら、良かったらおにぎり食べるといいよ。腹が減ってると元気も出ないからね。」

福太郎「んー、ほな遠慮なく。あ、おいしい」

二口女「だろう?まぁ、首姉妹のにぎるおにぎりもいいけど、福さんのにぎるおにぎりもまた食べていねぇ」

福太郎「こっちのがちゃんとしとるで?」

二口女「ははっ、確かにそうだけどね、福さんが握ってくれたっていうのでまた違う味になるんだよ。」

福太郎「はぁ、さいですか。まぁ、おにぎりぐらいやったらいつでも作れるけど」

骨女『なら、私はまた一緒に踊ってもらいたいなんし』

福太郎「……それは別のことにしてほしいかな」

骨女『あらまぁ』

悠「うーす」

骨女『おっと、いらっしゃいなんし』

悠「ああ、福ちゃん良い?」

福太郎「ええよ、おにぎりご馳走さん。」

二口女「いいよ」

絡新婦「なんだ、おまえ、目が真っ赤だぞ」

悠「ちょっと寝てないだけだ」

福太郎「モンハンで?」

悠「そうそう、ははは」

絡新婦「阿呆だ」

悠「んで、モンハンしつつ調べてみたんだけど……見当がつくかもしれない」

福太郎「見当って……もしかせんでも」

悠「首から下の身体」

福太郎「マジで?」

悠「昨日アレから彼女の実家にいったりして聞いてきたんだが、彼女は生前実家を出てマンションで暮らしてた、そのマンションはまだ残ってて管理人も変わってなかった、そこでそのひとにも話を聞いて……」

福太郎「寝てないってもしかして一晩中調べてたん?」

悠「モンハンしてただけだよー」

福太郎「悠やん、カッコええわぁ」

悠「ここまで首ツッコんだんだしな。まぁ、それで調べ回った結果、二つ候補が上がった」

福太郎「二つ?」

悠「一つは……完全に手が出せなくなってて、一つはまだ望みがある。」

福太郎「どゆこと?」