第拾夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

福太郎「そうか、残念やなぁ」

首のない女『いやぁ、気にしないでください。』

ラム「……ただ」

お仙『ロハ(タダ)?』

ラム「そっちのタダじゃない」

クロ「飴やるから黙ってろ」

お仙『そんなもので……ぺろぺろ美味しいでス』

ラム「……ただ、もし具体的なことが分かったら首も見つかるかも」

幽香「具体的っていうのは?」

ラム「殺された場所、つまり首を物理的に刎ねられた場所よ」

福太郎「なんや物騒やな」

メリー「どういうこと?」

ラム「身体の部分が幽霊化したなら頭も幽霊化してる可能性はあるわ。」

福太郎「つまり、殺された場所さえわかれば……」

ラム「首もある……かもね。だけど、覚えてないのよね?霊視もできなかったし」

首のない女『まったく』

ラム「ここからは霊的な調査より現実的な調査が必要なんじゃない?」

福太郎「城の扉の鍵を開けるために別の町にまでいって、そこからお使いイベントこなして……みたいな流れやな」

クロ「分かりやすいようで分かりにくい」

福太郎「まぁ、そういうことなら……まず先生で調べてみよか」

首のない女『先生?』

お仙『グーグル先生』

ラム「ネットで調べるって言いなさいよ」

福太郎「まずは10年前の首切り事件で検索」

ラム「割と出てくるわね」

お仙『でも、これ全然違う事件だナ』

クロ「そうだな。」

幽香「この板便利ね。」

福太郎「ノートパソコンです」

幽香「よく分からないわ」

福太郎「ですよね」

ラム「まぁ、そう簡単には分からないでしょうね。」

福太郎「事件自体が見つかっても殺人現場とかは伏せられとるやろうしな」

メリー「困ったね」

福太郎「困ったときは……」

クロ「ときは?」

福太郎「探偵に頼もう」

ラム「探偵って、あてがあるの?」

福太郎「当然。ワンコールで……」
ぷるるる
ぷるるる
ぷるるる
ぷるるる

ラム「……」

福太郎「……」
ぷるるる×10

ラム「電話ってここまでコールして出ないと留守よね。」

福太郎「携帯にかけとるんやけどね」
ぷるるる

クロ「まさかと思うけど……アレに電話してるのか?」

福太郎「恐らくそのアレやで……でんなぁ」
ぷるるる

悠「どこに電話してるんだ?」
ドゥルルル

福太郎「悠の携帯」
ぷるるる

悠「ああ、だからなってるんだ携帯」
ドゥルルル

クロ「色々とツッコまねぇぞ!!」
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