第拾夜『福太郎の不思議な日常』

ー福太郎の部屋ー

ラム「こんにちわ」

福太郎「ああ、どうもどうも。」

ラム「まったく、急に呼び出してくれるわよね。」

福太郎「いや、すんません。どうぞ、これお詫びです。」
スッ

ラム「いや、そんなつもりでいったんじゃないけど……なんで菓子折りなんて用意してるのよ」

福太郎「まぁ、受け取ってください。東京バナナです」

ラム「東京……え?」

福太郎「東京バナナ」

ラム「……なんでよ。」

クロ「ちょっと昨日東京観光してたんだよ」

お仙『そのときのお土産ダ』

ラム「だからって、東京在住人に東京バナナを渡す?」

福太郎「そう思いますやん。けど、ラムさん東京バナナ食べたことあります?」

ラム「……あれ、ないかも」

福太郎「東京バナナ、東京在住人食べたことない説」

ラム「……あるかもしれなさそうなところがムカつくわ」

福太郎「ムカつかれる謎」

幽香「そういう時ってあるわよ。私もたまに顔を見ただけで殴りたくなる相手とか居るし」

クロ「それは意味が違ってくる。」

ラム「……」

メリー「どうかした?」

ラム「普通に怖い妖怪だと思っただけよ」

幽香「あら、ありがとう」

ラム「……」

お仙『それじゃあ、メンテ頼ム』

ラム「はいはい、一応聞くけどどこか体調が悪かったりとかは?」

お仙『クロを見てると胸がドキドキ……』

クロ「頭が腐ってる」

ラム「手の施しようがないわね。」

クロ「どうにかしてくれよ……」

お仙『気にするナ』

クロ「ぶっ飛ばすぞ!」

幽香「メンテって具体的に何するの?」

ラム「昔はいろいろしてたけど、最近だとこれだけ。はい、額に張って」
ペトッ
お仙『……』
ピタッ

幽香「お札ね。」

福太郎「ですね」

クロ「動かなくなったしこのままにしておかないか?」

メリー「クロ、ひどい」

お仙『ハッ!?』
はらっ…

クロ「チッ」

福太郎「舌打ちしない」

ラム「札が普通に落ちたから特に問題は無しね。」

お仙『健康カ?』

ラム「健康そのものね。」

福太郎「へぇ、便利やね。」

ラム「使いきりで高いのが難点だけどね。」

幽香「使いまわせないの?」

ラム「ええ、使いきり。だけど、キョンシー以外にも使えるからいいものではあるわ」

福太郎「マジで、俺にも試してみて」

ラム「高いって言ったてしょ?遊びには使えないわ」

福太郎「なんぼ?」

ラム「一枚20万」

福太郎「すんませんした。」

クロ「そんなものをお仙ごときにつかってよかったのか?」

お仙『お仙が如ク』

ラム「これは支給品だからね。」
90/100ページ
スキ