ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕

ー大江戸城:お堀付近ー

寅「なんか用かお前」

久秀「用と言えば用ね。」

楓子「どうも、雪乃丞楓子ですやよ。師匠のSPをしていますやよ」

雲山「百目鬼雲山です。はじめまして。」

寅「まどろっこしい……なんの用だ」

久秀「本当は悠でテストしたかったんだけどアナタでもいいかなと思ってね。」

寅「悠の代理っていうのに色々腹立つんだが」

楓子「雲水殿には色々とお世話に…」

雲山「いえいえ、こちらこそ親父殿が色々と……」

久秀「とりあえず、暇なんでしょ?これと戦ってみなさいよ」

寅「……こいつか?」

楓子「やよ?」
ジャキン!

久秀「振り向きざまに抜刀したけど違うわよ」

楓子「なんだ……」
スッ、ちゃき。

寅「おい、アレ、大丈夫か?俺がいうのも何だが相当の戦闘狂だぞアレ」

久秀「私に聞かないで。そっちじゃなくてこっちよ」
コッコッ

寅「……箱?」

楓子「そういえばこれはなんなんですかやよ?」

寅「運んでたのに何か知らないのかよ…」

楓子「運んでくれと頼まれただけですからやよ」

寅「ああそう……」

久秀「よいしょっと」
ガコン!

木偶人形【……】

雲山「それは……」

久秀「えぇ、例の木偶人形を私なりに改良したものよ。これにこれをつけて……その名も黒天狗人形!」
カポッ
黒天狗人形【……】

寅「どこでその面を拾ってきた…」

久秀「気にしなくていいわ。元黒天狗さん」

寅「ぶっ飛ばすぞ」

久秀「私じゃなくてこっちをね」

黒天狗人形【……】

寅「いいだろう。二秒でスクラップに……」

楓子「よーし、いきますやよ!」

寅「お前じゃねーよ!」

楓子「えー……」

雲山「では、雪乃丞殿、私がお相手しましょう」

楓子「おおっ!それは楽しみですやよ!」

久秀「はい、じやあ、元黒天狗はこっちきて」

寅「その呼び方やめろ!」

黒天狗人形【……】

寅「まぁいいなんにしても二秒でスクラップだ!」
ブンッ!
黒天狗人形【……】
バッ!

寅「ほう……そこそこは早いが、その程度の間合い!とった!」
ドガッ!

久秀「ポチッとな」

黒天狗人形【……】
ゴォォォ!

寅「飛んだ?!」

久秀「天狗だもの飛ぶわよ」

寅「天狗はジェットパックでとばねぇよ!」

黒天狗人形【……】
カチャ……ドドドン!

寅「うぉっ!」
バッ

黒天狗人形【……】

久秀「天狗だもの気弾ぐらい放つわよ」

寅「どうみてもただの発砲だろ!!」
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