ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕

ー大江戸城:執務室ー

悠「詠美、これはこうでいいのかな?」

詠美「えぇ、それで問題ないわ」

悠「あいよ」

吉音「むむむっ…」

灯「みなさん、お茶淹れてきましたよ」

悠「どうも」

詠美「あら、ありがとう」

吉音「お菓子は?」

詠美「こらっ!真面目にやりなさい!」

吉音「や、やってるよぉ~」

灯「ふふっ、口に放りこめるように和三本を用意しましたから。頑張ってください」

吉音「わーい」

詠美「はぁ、ごめんなさいね。」

灯「いえいえ」


~一時間後~

詠美「ええと、次の書類は……」

悠「はい、これ。」

詠美「ありがとう。それじゃあ、これをお願い。」

悠「わかった。これはこっちで済ませる感じでいいかな?」

詠美「そうしてちょうだい。」

吉音「ええと、これはぁ……」

灯「ここをこうじゃないですか?」

吉音「あ、そっか!灯ちゃんありがとー!」

灯「いえいえ」


~更に一時間後~


悠「こっちのは終わったから頼む」

灯「はい。あっ、悠くん。ここ違ってますよ」

悠「マジで?ごめん、直しといて」

灯「分かりました。」

吉音「Zzz…」

灯「詠美さんこれとこれを確認して印をお願いします」

詠美「わかりました。」

灯「その間にこっちやっておきますね。」

詠美「お願いするわ」


~更に更に一時間後~

悠「う……おーーーわった!」

灯「はい、終わりましたね。」

詠美「助かったわ。ありがとうね、悠と……」

灯「灯です」

詠美「灯さん。ごめんなさいね。見学に来てたはずの人に手伝わせて……」

悠「手伝うっていうか、途中から完全に代行してたよな。」

吉音「ぐぅ~すぅ~」

詠美「……」
かちゃ

悠「落ち着いて、とりあえず刀に手をかけるのはやめましょう」

灯「まぁまぁ、終わったんだから良いじゃないですか」

詠美「そうね。お礼とは言えないけどせめて食事だけでもご馳走させてくれないかしら」

吉音「ごはん!!」

詠美「なんでこのタイミングで起きてるのよ!!」

吉音「え、あれ?お仕事は?」

悠「終わったよ…。お前が寝てる間にな……」

吉音「……えへっ♪」

詠美「吉音はご飯抜きね。」

吉音「そ、そんなぁ!死んじゃうよ!」

悠「一食抜いたくらいで死ぬかよ」

吉音「駄目駄目駄目!ご飯はしっかり食べないと大きくならないもん!」
たゆん

詠美「おおきく……」
サスッ

悠「……大きくても小さくてもいいもんすよ?」

詠美「……///」
ベシッ!
悠「痛い…」

灯「ふふっ、楽しいひと達ですね。」
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