ｰ新宿:茶屋小鳥遊堂ｰ

悠「つーまーりー……あの罠師みたいなのが風魔だと」

灯「ズズッ……十中八九。」

悠「残りの一は?」

灯「風魔君の手下」

悠「……」

雲山「しかし、こんなにも早く仕掛けてくるとは……忍、恐るべしだな」

寅「っても、話し聞く限りは偶然お前にあったから、ついでに仕掛けたって感じだがな」

悠「ついでに首吊らされたらたまったもんじゃない」

寅「だったとっ捕まえて吊るしてやればよかっただろ」

悠「それが出来たらしてるっーの!いや、それ以前になんかもう今更だけどおれを狙ってく意味が分かんないの!!」

寅「お前の存在だろ」

悠「おれの存在って何?!」

寅「喧嘩相手」

雲山「父の弟子」

灯「お父さんの玩……んんっ、お弟子さん」

悠「おい、そこの美少年。今玩具っていいかけただろ」

灯「いや、ガンモ美味しいって」

悠「ガンモなんて使ってねーよ!」

寅「っーか、やっぱり今回はてめーの落ち度だろ。お前がとっ捕まえてたら済んでた話しなんだから」

悠「だーかーらー……」

左近「お邪魔しますよっと」

悠「今取り込み中だ!」

左近「そうですか。それじゃ、ちょっと失礼しますよ。」

悠「取り込み中って言ってるのに平然と割りこまれた……」

寅「なんだ、左近」

左近「なんだはないでしょう……。色々、色々と働いてきたのに」

寅「それでなんだよ」

左近「はいはい……わかってましたけどね。こちら鍵です」
チャリン

悠「鍵?」

左近「となりの空き家の鍵ですよ。」

灯「あぁ、ありがとうございます。手に入ったんですね。」

左近「えぇ……いっろいろと手回し苦労したんですよホント。」

灯「感謝しています」

左近「……猿渡殿の笑顔は危険ですね」

悠「そっちの趣味が?」

左近「いやー、私は小鳥遊さんとちがってノーマルですから」

悠「おれも至ってノーマルだよ!ノーマルだけどレベルがカンストしてるだけだ」

雲山「それは普通では無くなっていないか?」

灯「たまねぎ戦士ってことでしょ」

寅「どう言い繕っても変態は変態だろ」

悠「変態ではねぇ!!」

左近「それは置いといて……猿渡殿、分かってるとは思ってますけど制服の着用は当たり前、うかつに城とか重要施設に立ち入らないでくださいよ?」

灯「大丈夫。入るときはバレないよう侵入するから」

左近「いや、そうではなくて……」

雲山「安心してください。灯は夜に紛れたら侵入できない場所はない」

悠「アンタもちょっとずれてる……ってか、やっぱり感性が雲山の息子だわ」

雲山「なっ?!」

悠「そんな驚いた顔されても……」

寅「その辺りはいいだろ。」

左近「いや、良くはないんですけどね…。」

雲山「そ、そう……そうだな。今日はとりあえずもう解散しよう。」

寅「父親と感性が同じって言われてどれだけ動揺してるんだ…」