ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕

ー大江戸学園:大通りー

寅「ここら辺でなら大抵のものが買える。」

雲山「広い島とは思っていたが普通に国だな」

灯「ホントだねぇ。」

左近「制服も手に入ったし一応は目立たなくなりましたね。一応は…」

雲山「何か問題かあるようないいかただが?」

左近「……いっていいですかい?」

雲山「なにか?」

灯「なんです?」

左近「いやね……目立ってるんですよ。雲山さんと灯さん。特に灯さん」

灯「私が?私は忍びですよ?」

左近「いや、忍だろうと侍だろうとアナタのその顔が目立っているんですって。さっきから何人に声掛けられたりしましたか?」

灯「数人だよ。それにみんなすぐにどっかいっちゃいましたよ?」

左近「それは寅さんと雲山さんが後ろから現れたら誰だって逃げますよ。」

寅「それはどういう意味だ?」

雲山「……」

左近「まぁ、それは置いといて……美人ですよねぇ。灯さん」

灯「あはは。冗談ばっかり」

左近「自覚なしですかい…」

雲山「灯君はいつもこんな感じだ」

寅「ある意味魔性だな……男だが」

灯「はい、男ですよ♪」
キラッ☆

寅「……一瞬星が飛んだような気がした」

左近「奇遇ですねぇ。私も見えたような気がしますよ…。」

プルルル!

雲山「電話?」

寅「俺じゃねぇな。」

灯「私でもないです」

左近「はい、もしもし?え……?あーいや、それは。わかりました。すぐに戻ります。……すみません、ちょいと野暮用が出来たので、あとは寅さんお任せしますね。」

寅「ああ。好きにしろ。なんかあったら請求はお前にあてとく」

左近「止めてくだいよ?!今日だけでいくらつもつかってるんですから!」

寅「……そういや、弩躬は付いてこなかったな」

灯「お茶が飲み足りなかったんでしょうきっと」

雲山「それはどうだろうか…」

寅「それじゃあ、早速だが俺のトレーニングをしてもらおうか」

雲山「構わんよ」

灯「いいですよ」

寅「……随分と素直だな」

雲山「断る理由がない」

灯「うんうん。でもさ、こんな所でやるの?」

寅「いいや、俺が普段走りこんでる場所に行こう。あそこなら人通りはすくない」

雲山「わかった。」

灯「はーい」




ー大江戸城:堀周辺ー

灯「お城だ」

雲山「立派な城だが……こんな所で大丈夫なのか?」

寅「問題ねぇ。昔からここで何人かしめて堀の中に叩き落しても特に何も言われてない」

灯「殺して沈めたの?」

寅「殺してねぇよ。俺を何だと思ってる…」

雲山「さて、トレーニングと言っても色々あるがどういったものがいい?」

寅「俺は頭で考えるよりは身体を動かしてるほうがいい。」

雲山「ふむ……寅君はボクシングのStyleだったかな?」

寅「そうだ。」

雲山「なら、少しキミの実力が見てみたいな」

寅「……いいぜ?やるか?」

灯「じゃあ、私が相手になりますよ。」
58/100ページ
スキ