ｰ新宿:茶屋小鳥遊堂ｰ

雲山「それでは、左近殿。色々ご迷惑をかけるがよろしく頼む」

灯「よろしくお願いします」

左近「あぁ……。もう私に一任なんですね。」

弩躬「任せちゃってよ」

左近「弩躬さん、そろそろ本気で泣きますよ」

弩躬「ほら、ハンカチ」

左近「そこだけ優しくされてもねぇ」

伊万里「…………」

寅「どうでもいいがアンタなんでそんな隅でジッとしてる?」

伊万里「うるさい」

悠「そういえばアンタはアンタでなんでおれに喧嘩ふってくるんだ。」

寅「俺が先約だぞ」

悠「寅は寅でやめてほしい」

寅「あ?」

悠「えー……」

伊万里「……帰る」

悠「えー……わけわからんな」

寅「お前も大概わけ分からんよ」

悠「ホワーイ?」

神姫「……あのさ」

悠「あらまぁ、仲のよいことで」

吉音「くぅくぅ…」

神姫「私って自分で思っているより辛抱強いと実感してるわ今」

悠「……」

神姫「吉音が起きたらこの無駄に過ぎ去った時間分の怒りを発散しようとも思ってる」

悠「…………」

神姫「腕の一本や二本で済むと思わないでね……悠。」

悠「おれぇっ?!」

神姫「問題ないでしょ」

悠「問題しかないし、腕は二本しかないです」

神姫「店員の不始末は雇い主が取るべきでしょ」

悠「不始末も何も神姫さんの膝で寝てるだけじゃないですか!」

神姫「悠のケジメ案件よ」

悠「アイエーーー忍者!ナンデニンジャ!」

寅「なにいってんだお前」

悠「忍殺語」

灯「あの、お茶のおかわりいただけますか?」

悠「アンタはアンタでフリーダムだな」

灯「すぐにどうこうなる事案ではなくなりましたし、お茶美味しいです」

悠「そりゃどうも」

灯「しかも、これが奢りだなんてすごくいいです」

左近「やべぇ、この人、全然奢られる気でいる」

弩躬「猿渡さんの息子だぜ?抜け目のなさは十神将、随一だ」

左近「私は十神将と無関係なんで、その説明受けても分かんないんですけど……」

雲山「私と灯の分は私が出そう」

左近「お!」

弩躬「遠慮しなくていいぜ?」

左近「弩躬さん、もしもし?いい加減にしといてくださいよ?」

寅「……悠」

悠「あ?」

寅「いろいろ面倒事をひっかけてるな、お前」

悠「おれが引っかけてきてんじゃねーよ!」

寅「だからよぉ、マジでそろそろ……喧嘩しようや。なぁ?」

悠「……」