ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕

ー新宿:茶屋小鳥遊堂ー

雲山「むっ……少々やり過ぎたか?」

悠「少々×、殺り過ぎ○」

灯「他の人達は逃げちゃったね。」

弩躬「そら、逃げるでしょう。目のまえでひとり壊されたら」

寅「ってか、蘇生しなくていいのか。そいつ」

雲山「死んではいませんよ」

寅「虫の息だろ」

灯「よいしょっ」
ゴリッ
男子生徒A「ぐっ……!?あ、ぎゃぁぁっ!痛痛痛い!!」

寅「そら痛いだろうな」

悠「気付けするなら腕ぐらいハメたげてくれ。その様子じゃ話にならない。」

灯「じゃあ、片方だけ」
ごきっ
男子生徒A「うぎぃっ!」

雲山「さて、なんでそこの人を襲ったか話してもらおうか。話さないなら……」
メキキッ

男子生徒A「話す!話すよ!頼まれたんだよ!この店を壊して来いって!」

悠「誰に」

男子生徒A「し、しらねぇ」

悠「また投げられたいみたいだな」

雲山「……」

男子生徒A「ほ、本当に知らないんだよ!頼んできた奴は姿を見せなかったんだ。だけど、金はちゃんと渡してきたから……。成功したら更に成功報酬をくれるって……へへっ」

悠「へへっ、じゃねーよ!」
ゲシッ!
男子生徒A「ぎゃっ!」

悠「このタコがふざけやがって」

寅「やめとけ。そんな奴いくら蹴ったってしゃーないだろ」

悠「今すぐ目の前から消えろ!!」

男子生徒A「ひぃぃ!」

灯「……間違いなく風魔君かな」

悠「間違いであってもなくてもド迷惑な……」

弩躬「いやー、モテるな。悠は」

悠「うるせぇ!イケメンが!」

寅「それはどういう反論だ」

灯「やっぱりここはひとつ私たちと協力しましょう」

悠「協力っか、完全におれはタダの巻き込まれ事故だよな?」

寅「お前が悪い」

悠「なんでや!おれ関係ないやろ!」

寅「きっとお前の日ごろの行いの悪さとかがめぐりめぐってこういうとこに引っかかってくるんだよ」

悠「ばんなそかな」

弩躬「なぁなぁ、話の腰折って悪いんだけどさ」

悠「あ?」

弩躬「お前の店の隣ってさ空き家?」

悠「あー……元々は住人いたけどエヴァの騒動で出ていったみたいだな」

弩躬「ふーん……だってさ、左近君」

左近「……はい?」

弩躬「となりの空き家、あそこが使えれば大江戸学園での拠点ができるじゃん。」

灯「いいですね!」

雲山「いいですねって……灯、まさか大江戸学園に住むつもりか?」

灯「しばらくは風魔君を捕えるためならそれも仕方ないよ」

雲山「うーむ……まぁ、私もここなら行き来が出来るが」

弩躬「俺も今は暇だから手伝えるぜ。ということで左近君」

左近「あの、わたしゃ下っ端役人でしてなんでも無茶が聞ける訳ではないんですよ……?」

弩躬「それを何とかするのが左近だろ」

左近「……えー」
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