ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕

ー新宿:茶屋小鳥遊堂ー

雲山「目立つ……か?」

灯「十万人規模の生徒がいるんだし、五、六人紛れても平気じゃない?」

悠「確かにそういう意味なら由佳里以外にはきっとバレ無いけど……服装がな」

雲山「服装…」

弩躬「この学園、フツーの私服が制服みたいな感じらしいんだ。だからほら、俺も今はこれきてるっしょ?」

灯「悠くんは着てないようだけど?」

左近「彼は上着だけ羽織ってるんで普段から半分浮いてますね。」

悠「浮いてるってなんだ!それなら寅や風雷コンビもだろ!」

寅「あ?」

雷太郎「俺達は」

風太郎「ちゃんと」

「「制服着てるだろ。」」

左近「改造しきっちゃってますけどね。」

灯「そうなると……制服を用意しないと駄目かな」

雲山「だな。悠君」

悠「おいおい、おれに頼んだって無理だよ。」

弩躬「……」

左近「……」

弩躬「さーこーんーくんー」

左近「えっと……」

弩躬「パワハラって知ってる?」

左近「ちょ、えぇ……私が用意するんですかぁ?」

弩躬「雲山、灯さん、こいつに相談してくれたら何でも準備してくれるよ」

雲山「いいのか?ええと……」

左近「御伽ヶ島左近っていいます。相談されても出来ることと出来ないことはありますけどね…。」

灯「じゃあ、早速だけど制服とこの学園の地図が欲しいな」

左近「地図はともかく、制服はちょっと難しいですねぇ」

弩躬「俺のはすぐ用意できただろ」

左近「まぁ、弩躬さんは体型的にはあたしに似てますから用意も楽でしたけど極端に大きい人とかのはすぐに準備するのは難しいんですよ。」

雲山「なら、灯君のものはすぐに用意できるか?」

左近「まぁ、そちらさんのなら……」

悠「女子用の?」

灯「そんな、似合わないよ。」

悠「超絶似合うと思う」

寅「お前……そっちのもイケる口かよ…」

雷太郎「まさかの」

風太郎「バイ……」

ザッ…

悠「一斉に引くな!バイじゃねーよ!純粋な女好きだよ!女の子大好きだよ!!」

寅「それはそれでどうかと思う。お前の場合」

悠「どないせいっちゅーんじゃい…」

吉音「ねぇねぇ、ばいってなに?」

神姫「ズズッ、吉音が知らなくてもいいことのひとつよ。」

吉音「ふぅん?食べ物じゃないんだよね。」

神姫「それだけは違うと断言しておいてあげる」

悠「っか、アンタら大江戸学園にしばらく通う気なのか?」

雲山「そうなるな」

灯「私はしばらく泊りこむ気だけど」

左近「んー、それは難しいですねぇ。このお店はともかく今学園はごたごたが落ち着いてきた最中。泊れる場所なんて……」

灯「んー、困ったなぁ。」
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