ｰ大江戸学園:大通りｰ

左近「ぐるりと回って近場は一周しちゃいましたね。」

弩躬「そうだな。色々みれて楽しいな」

寅「遊園地じゃねーんだぞ」

弩躬「観光地?」

左近「まぁ、確かにもうすぐ一般開放の大きなイベントは有りますけどねぇ」

弩躬「寅と悠の喧嘩?」

寅「なんで俺達の喧嘩が一般公開イベントになるんだよ」

弩躬「大きなイベントとして運営して稼ぐのかなって」

左近「私は賭けの方が楽でいいですね。」

寅「おい…」

プルルル
弩躬「ちょっと失礼。はい、もしもし?あー、どうも。うん……オッケーわかったよ。じゃ」
ぴっ

左近「ご用事で?」

弩躬「気にしないでくれ。予想が当たっただけだから」

寅「?」

弩躬「こっちのこと、それよりもどっかで何か喰わない?左近の奢りで」

左近「私の財布がマッハなんですけど」

寅「いいじゃねーか」

左近「よかないですよォ｣

弩躬「これも歴史に名を残すための行為と思えばいいじゃん」

左近「私の名が歴史に残ったとして最終的に突貫で鉄砲で討ち死になるじゃあないですかぁ」

寅「なんの話しだよ」

弩躬「佐和山のすぎたるものの話しかな」

左近「うちの石田さんは切れ者っていうか斬る者ですけどね…。」

弩躬「あのひとは絶対に大一大万大吉じゃなくて、大柏大柏大柏だけどな」

寅「どういう状態だよそれ。」

左近「全身全霊全血全肉を柏殿にささげてる的な感じですよ」

寅「それどっかで聞いたことあるぞ」

弩躬「あぁ、確かにがりゅーのお嬢ちゃんが悠に全力なのと同じだな」

寅「それはそれでどうなんだよ…」

弩躬「どっちもある意味純粋ってことで」

寅「……」

弩躬「あれ?あれれれ?」

寅「今度はなんだ」

弩躬「伊万里。伊万里じゃないか」

伊万里「……あ、弩躬、さん。」

弩躬「弩躬でいいよ。どうしたお前、もう怪我はいいのか」

伊万里「あぁ、もう全開だ」

弩躬「はー……体中に穴が開いたらしいのにすっげぇな。こんなところでどうした?九頭竜さんところに戻ってないのか?」

伊万里「いや、ちょっとばかしやり残したことがあって……」

弩躬「やり残し?」

伊万里「護衛も済んだから……小鳥遊悠と喧嘩しようと思ってたんだけど」

寅「待てそいつは俺が先約だ。勝手にアレに手だそうとしてんじゃねーよ」

伊万里「あ?なんだ……てめぇ」

寅「てめぇこそなんだ……あ?」

左近「あー、これマズイパターンじゃないですかい?」

弩躬「悠はどうしてこういうのに好かれるんだろうな」

左近「人徳じゃないですかい?」

弩躬「人徳(笑)かな」