ー茶屋ー小鳥遊堂はじめました弐幕

ー新宿:茶屋小鳥遊堂ー

悠「ふぁぁ……こっちは温かくてうとうとするなぁ」

吉音「絶好のお昼寝日和だよねぇ」

悠「静かだしなぁ」

吉音「お客さんが居ないってことだよね」

悠「……」

吉音「あれ?」

悠「もう、寝ちゃおうか」

吉音「えっ?」

悠「あ?」

吉音「寝ちゃうってそれはえーと……」

悠「……普通に昼寝」

吉音「あ、だよねー」

悠「……」

吉音「あははー」

悠「別にそっちでもいいけどな」

吉音「ホント!」

悠「……お前ってさ、おれが思ってるよりアクティブかつやらしいよな」

吉音「や、やらしくないよ!悠よりは!!」

悠「えー…」

「おい」

悠「おっと、いらっしゃー……」

伊万里「……」

悠「……」

伊万里「……」

悠「……」
ススッ

伊万里「なにドアを閉めようとしてんだテメェ!!」

悠「定休日なんです」

伊万里「開いてんだろ!暖簾も出てんだろ!!」

悠「……」

伊万里「なんだその面!」

悠「いやぁ、あんた元気だな。そうとうボロッボロになったって話し聞いてたのに」

伊万里「あの程度でいつまでも寝込んでられるか」

悠「そうか……。それで何か用か?」

伊万里「天と禍はとりあえず居なくなった」

悠「ぽいな」

伊万里「つまりもうお前を護衛しなくてよくなったわけだ」

悠「初めから護衛されてた気がしないけどね」

伊万里「なら、存分にお前とケンカできるわけだ」

悠「……」
ススッ

伊万里「だから扉閉めようとしてんじゃねーよ!!」

悠「いくら払ったら帰ってくれる?割とマジで」

伊万里「お前……喧嘩売ってるんだな」
チリチリ

悠「喧嘩売ってるのはそっちでしょっ!!」

伊万里「うるせぇぇっ!」

悠「えー……こんな理不尽な奴あったの初めて……でもないけど、理不尽だわ」

吉音「ねー、悠いったいなにしたの?」

悠「普段ならいくつか悪い事をしたってのがあるかもしれないがコイツに関してはなにひとつしてないし、関わってもない」

伊万里「お前には覚えがなくてもこっちには色々あんだよ。表に出ろ!」

悠「……でなきゃダメ?」

伊万里「この店ごと焼き払ってやろうかテメェ……!!」

悠「えー……もー……えー……」

吉音「すっごい嫌そうな顔」
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